「ハイイロエボシドリちゃん、夫にわっさーってしてたけどこれってどういう行動なんだろ」

 コメントとともに、羽を広げてワッサーと男性の頭に覆いかぶさる灰色の鳥の写真がツイートされて話題になっています。リプライには「求愛行動?」「卵温めてる感じですか?」「帽子になってる?」「鳥と夫のハゲ隠し?」「ホークマンは実在した」などとコメントが寄せられました。投稿者と現場となった「掛川花鳥園」(静岡県掛川市)にお話を聞きました。

 画像を投稿したのは、鳥が大好きな「YUI⋆*(@ktt_kum_kmc)」さんです。

「Twitterで鳥好きさんたちが掛川花鳥園に訪れていたのを見て存在を知り、数年前から行きたい気持ちがありましたが、自宅から片道4時間くらいかかるので躊躇していました。しかし、先月時間が取れそうだったので、ここを逃したらもう一生行けないかもと思い、睡眠時間を削って行ってきました」

と念願の掛川花鳥園への訪問を実現したYUIさんに詳しい状況を聞きました。

──頭に乗っても痛くなかったとコメントされていました。夫さんは、「ハイイロエボシドリのわっさー」にどんなご感想を?

 乗られている本人は状況が見えないため、何が起こっているのか分からない状態でしたが、頭が羽毛に包まれる感覚がとても気持ちよく、嬉しかったとのことです。

──コガネメキシコインコもたくさん肩にとまっていましたね。夫さんは家でも鳥さんたちにモテモテなのでしょうか?

 今飼っている文鳥(オスメス1羽ずつ)たちは、夫にも懐いてはいますが、どちらかといえば私の方により懐いている気がします。以前飼っていたセキセイインコ(メス)は夫が大好きで、よく夫の鼻に擬似羽繕いをしていました。

──家ではYUIさんの方がモテるのですね。念願の掛川花鳥園はいかがでしたか?

 行ってみた感想を端的に表すと「さすが鳥好きの聖地!」でした。なかなか触れ合えることのできない鳥たちがたくさんいて、その子たちが普通にエリア内を飛び交い、人を恐れず近寄ってきてくれることに感動しました。鳥好きかつ鳥の事を熟知している掛川花鳥園のスタッフさんがお世話してくれているからこそ味わえる恩恵だと思います。

 特に心惹かれたのは、今回話題になったハイイロエボシドリと、隣のエリアにいたコガネメキシコ、屋外にいたエミュー、バードショーのフクロウです。フクロウは人との距離スレスレを飛んでいくのでとても迫力がありました。

──楽しまれたことが伝わってきます。YUIさんにとって鳥の魅力とは?

 ふわふわの羽毛、恐竜の子孫感のある姿、飼ってみると分かる意外と表情が豊かなところです。

──なるほど。わっさー写真に18.3万を超える“いいね”がつきましたね。

 短時間でツイートが伸びていくのはなかなか怖いものがありましたが、生きているうちにこんなに話題になることはそうそうないと思うので、とても貴重な体験ができて嬉しかったです。リプ欄も面白いことになっていて笑わせてもらいました。

──鳥の羽の下はハゲ説に「実はふさふさ」とコメントされていました(笑)。夫さんはどんなご感想を?

夫さん「遠いところだと南極からもツイートを見てくれた方がいたようで、改めてTwitterのすごさを感じました。みなさんのコメントや反応を見るのが楽しかったです」

 ちなみにYUIさんご夫婦は、鳥が頭に乗ってくる可能性も考えて整髪料や香りのするものなどをつけず、結婚指輪以外のアクセサリーははずして訪問したそうです。“ふれあいコーナー”がある動物園などに行くときに参考にしたいですね。

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 烏帽子のような冠羽があるエボシドリの亜科であるハイイロエボシドリは冠羽が目立ちません。そのため鮮やかな黄色のくちばしとあわせて猛禽類と間違えられることがありますが、果物や葉類を食べる鳥です。

 掛川花鳥園の担当者さんにお話を聞きました。

──ハイイロエボシドリが、羽を広げて日向ぼっこなどをすることをブログで紹介されていました。YUIさんの写真の個体は何をしていたのでしょうか?

 仲良くしている状態です。求愛とまではいきませんが、気に入った人の上でリラックスをしています。

──お客さんを気にいることはよくあることなのですか?

 ここまでするのはあまり見ないですね。特定の仲良しスタッフには割とやります。当園では、お客様が見られるハイイロエボシドリは5羽になります。このうち人なれしている子は3羽ですが、レラが一番やります。

──ということは、頭に乗っている子はレラちゃんですか?

 レラ、7歳です。性別は不明です。非常に人懐っこい性格をしています。

──YUIさんの夫さんのように、鳥に好かれるポイントはあるのでしょうか?

 「鳥を待てる人」は好かれやすいですね。鳥も生き物なので自分の意思があります。いくらごはんを持っていてもぐいぐい押し付けてくる人はやはり距離を取りたくなってしまいます。その点、待てる人は鳥自身のペースで接することができるので、好かれやすいです。

──なるほど! 注意点がありましたら教えてください。

 レラは鳥の放し飼いエリアで暮らしていて、写真のように接することができる子ですが、こういった写真を撮ろうとして捕まえたり追いかけたりしないようにお願いいたします。すでにお伝えしたように、レラ自身にも意思がありますので、運がよかったらできるくらいに思っていただけるとよいかと思います。

■掛川花鳥園 ホームページ https://k-hana-tori.com

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)