古くから京都の台所として、今や一大観光スポットとして愛されてきた「錦市場」(京都市中京区)。賑やかな通りから一筋入ったところに、卵のお菓子とフードの専門店「三木鶏卵堂(mikikeirando)」が4月にオープンし、その商品が新たな京都名物となりつつある。

店名を聞いて「おや」と気づいた読者は鋭い。同店は、100年近く錦市場でだし巻卵を提供する「三木鶏卵」の新店なのだ。錦の井戸水で利尻昆布の出汁をとり、熟練の職人によってふわふわに美しく巻き上げられただし巻卵は、地元の人から愛され、観光客にも人気の逸品だ。

三木鶏卵堂(mikikeirando)の店主を務める三木惠太さんは、本店の三代目、三木真也さんの次男。「本店は昔からのお客様が来てくださっているが、若い人はなかなか。これからは若い世代にもアプローチしたい。もちろん、だし巻卵を将来に引き継いでいきたいという気持ちもあるなかで、卵を専門に扱う店ができることをしたいと思った」と、オープンの経緯を語る。

若い世代を中心に卵サンドの人気が高いことから、本店のだし巻卵をパンに挟んだ「だし巻きサンド」(890円)が看板商品だ。ほおばると、上品な一番出汁がしっかりしみこんだ卵と、隠し味のハチミツがきいたディジョンマスタードソースを、クセのない柔らかな食パンが包みこみ、優しい味わいが口いっぱいに広がる。

同じくだし巻卵を使った「だし巻きサンドmaruプレーン」「だし巻きサンドmaruタルタル」(各380円)は、ふわふわの自家製バンズでサンドしたビジュアルがSNS映えする。

ほかにもスイーツを新開発し、「カステラ・プリン・ア・ラ・モード」(530円)、たまご型のフィナンシェ「たまごまる」(160円)、「カヌレ」(290円)、「レーズンバターサンド」(1200円、2500円)など、“卵屋”自慢の卵の美味しさを活かしたオリジナルが並ぶ。

そんな同店のメイン食材となる卵は、メニューによって品種を変え、だし巻卵には出汁とのなじみが良い本店と同じ白玉を、スイーツには京都北部・大原の平飼い有精卵や国産鶏の卵を使用するなど3種を使いわけているのだそう。ちなみに、プリンはその濃厚な白身が特徴の3種を組み合わせているとのことだ。

開業後は、近所の顔なじみが「新しい試み」に興味津々でお店を訪れたり、中学時代の同級生が駆けつけたりと、温かく応援されつつ、「三木鶏卵堂」として新たな魅力を発信している。今月末には品数を絞ったうえで通販サイトをオープン予定とのことで、ギフト利用やお取り寄せに重宝しそうだ。営業時間は11時〜16時。

▽「三木鶏卵堂(mikikeirando)」
住所:京都市中京区富小路通錦小路上ル高宮町588
営業時間:11:00〜16:00 月・火曜休
電話:075-221-3355

(まいどなニュース/Lmaga.jp特約・中河桃子)

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・中河 桃子)