満月の夜に川面で揺れる屋形船、窓から高層ビルの見える緑豊かなリビング…。絵は、元大学職員の新谷隆壽さん(69)=京都府向日市寺戸町=がパソコンの表計算ソフト「エクセル(Excel)」で描いた。同市の向日町駅前郵便局で初の展示会を開いている。

 新谷さんは嵯峨美術短期大でインテリアデザインを学び、建築設計事務所を経て母校の事務職員を40年以上務めた。エクセル画は、退職後の2019年に独学で始めた。

 エクセルには図形や線を描く機能があり、色を塗ったり、グラデーションや陰影を施すことがキーボード上の操作でできる。描画に失敗しても消してやり直すことが容易だ。

 エクセル画の魅力について新谷さんは「準備に時間のかかる油絵などと違って、すぐ描ける。版画のように色や素材を重ねて表現できるのが面白い」と語る。

 必要な機材は、10年前に買った15インチのノートパソコンだけ。題材はテレビや本、自分で撮影した写真を参考にイメージを膨らませる。エクセルに描きためた町並みやビル、人のシルエット、海、草花など数百種類の素材を組み合わせ、大きさや形、色を変えたり、新たな題材を描き込む。1〜3日で1作品を完成させるという。

 新谷さんは「エクセルに慣れ、ものの形と明暗が表現できるようになれば、どんな題材でも描くことができるので挑戦してほしい」と話している。

 計7点を展示している。6月14日まで。平日午前9時〜午後5時。

(まいどなニュース/京都新聞)