「前に『こんな年齢から医学部目指すなんて微妙かなぁ』って長男に話した時に、淡々と『伊能忠敬って知ってる?50代から天文学を学び始めて全国測量をして地図を作成したんだよ。昔の50代だよ!』と、余計な意見も言わずにそう言われ、そう言ってくれたことがお守りになっているし支えになっている」

あや40@医学部再受験さん(@aya_dotabata40 以下あやさん)は、医学部合格を目指す子育てママ。4人の育児と並行しての受験勉強についてちょっと弱音を吐いたところ、「伊能忠敬は50代から地図を作った」と長男から熱いエールが。お守りであり、支えになっているというつぶやきには、6.5万件ものいいねが集まりました。そのときのお話を聞きました。

「長男、めっちゃいい男!」
「息子さんの言葉に励まされました!年齢を言い訳にしないでやりたいこと始めようかな」
「応援の言葉をサラッと言える息子さんの成長も素晴らしい」
などリプライ欄には長男の言葉にグッときた人の声や家族の応援の大切さを語るコメントが続々と。

40代から新しいことに挑戦する姿に
「日本はすぐ年齢のことを言いがち。やりたい時がやり時ですよね」
「チャレンジは、年齢に関係ないです。あるのは、情熱だと思います」
「良き人生 年甲斐よりも 生き甲斐を」
「やろうと思ったときが人生で一番早い」
と背中を押すコメントや
「私、52歳、来年看護師国家試験受けます!今実習真っ最中。体力的にキツく感じることもあるけど、年齢は関係ない」
と先を行く仲間からの激励もありました。

「子育てしながら勉強もして、とっても大変だと思いますが、そんなお母さん格好いいし尊敬」という声も寄せられたあやさんに、医学部チャレンジへの思いや受験勉強についてお話を伺いました。

第二の人生は医師として。まずは医学部合格を目指す日々

――そもそも、医学部へのチャレンジはどんな理由で?

「20代で同期2人、1年前に高校の先輩が41歳で癌で亡くなって、『本当に人って、亡くなるのだな.....』と。いつか人が亡くなるのは当たり前のことなのですが、若くして亡くなることにショックを受けました。死について深く考えるようになったことは、目指すきっかけの一つになっています」

――高校卒業後の進学は、医学部とは違う学部だったのでしょうか?

「そうです。卒業したのは医学部とは関係のない学部です。医学とは違う分野で興味を持ったものがあり、卒業後はその分野に進みました。だから、医学部チャレンジは40代にして初めての経験となります。

実は、高校受験で進学校を受けたものの、不合格という経験がありまして。高校時代、医学部に憧れたこともありましたが、高校受験に失敗した自分が医学部を目指したって無理だろう、と医学部への思いは一瞬で消しました。でも、地元の大学の医学部の見学会に参加したこともあったりして、心の片隅に燻っていたものがあったのかもしれません」

――お子さま4人を育てるだけでもハード。勉強との両立で苦労しているのでは?

「1番下が2歳で手が掛かる年齢なので、なかなか思い通りには勉強ができません。要領だけは良くなっていると思うので工夫を楽しんでいます。1番上は小6で中学受験を予定しており、夜は勉強モード。お互いに机に向かっているのですが、そういう時間の過ごし方や空気感がいいもんだなぁと」

――「ご家族に理解者がいるのが1番」という再受験組の方のリプライもありました。

「子どもたちはいろいろなことを吸収する年齢です。わからないことや答えられないことがあると、『え!お母さん!こんなことも分からなかったら医学部に受からないよ!』と言われることも。会話の中に医学部という言葉がさらっと出てくるので、意外と応援してくれているのか!と感じます。

『お母さんが医者になったらさぁ〜』と、なる前提で話をされることもあって、信じてくれているんだな...と身が引き締まる思いにも。医師の夫は本気にしているのか、していないのかは不明ですが(笑)、『まぁ、向いてはいそうだよね』と一応は言ってくれながら苦笑いしています。そこはちょっと都合良く鵜呑みにしながら勉強を頑張ってみようと思っています」

――投稿に多くの反響がありましたね。

「え!何でこんなに反応が!?と正直驚きました。医学部に合格した時にTwitterを見返して、こんなこともあったから頑張れたな!と、その時の感情を思い出せたらいいなと記憶を書き留めておきたくて、なにげなく投稿したので」

「信頼関係を築ける医師になりたい」

――リプライを見ていると、40代以上で新しいことにチャレンジする人が多いなと思ったのですが、印象に残っているコメントはありましたか?

「“私の母は40代後半で医学部に入り、晩年は一緒にクリニック経営してました。子どもの立場から見て、親が常識を打ち破る姿を見るのは爽快でワクワクするし、私自身もトライする事に抵抗がなくなる免疫みたいなものを受け取った気がしてます”。 実際にそのような方のご家族からのコメントはモチベーションにも繋がりますし、子どもの立場からの気持ちも教えてくださり、経験者からの生の声はとても勇気づけられました」

――息子さんの言葉に反応する人もいらっしゃいました。

「“素敵な息子さんだなぁ!と思うと同時に日頃から肯定的な声かけをして子育てをされたのだろうなぁー!と。子は親の背中を見て成長します。ポジティブな声かけ大事、ゼッタイ!”は、 子育て真っ最中で自分の言動に反省も多いなか、そんな風に思ってくださるなんて...とありがたい気持ちに。もしかしたら自分が目標を言葉に出すことで、子どもに対しても肯定的なものに繋がっていてくれるなら嬉しいなと励まされました」

――まずは医学部合格が目標ですが、目指す医師像をお聞かせください。

「まだ医学部にも受かっていない私が答えるのも大変厚かましく思いますが、また、月並みかもしれませんが、患者さんに寄り添い安心感を与えられる医師になりたいです。 私自身の経験や友人などから聞いた話の中で、ただ淡々と事務処理のように患者さんを診て話しかけにくい雰囲気の先生、自分の価値観や決めつけで会話をして患者さんを傷つけるような先生もいらっしゃいます。やっぱり、人と人との関わりですから、信頼関係を築けるようなコミュニケーションを取れる医師になりたい。

第二の人生を医師として働けるよう、まずは合格の切符を手に入れられるように頑張ります!」

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・宮前 晶子)