みいちゃん(8歳・メス)は兄弟5匹と一緒にビニール袋に入れて、畑に捨てられていた。

埼玉県に住むSさんは、今は亡きお父さんから家庭菜園を引き継ぎ、時々作業をしに行っていた。2014年9月、少し作業をしてから次の用事に向かう予定にしていた。車を降りて畑に向かおうとしたその時、子猫の鳴き声がして、木の茂みの下から出てきたところを見た。その近くには既に亡くなっている子猫もいた。

「後で、家庭菜園をしている他の人に聞いたら、ビニール袋には子猫が5匹入っていたそうです。袋の口が縛られていたので開けてあげたということでした」

可愛い子猫だったのでとても気になったが、Sさんは犬は飼ったことがあったが猫を飼ったことはなく、どうすることもできなかった。用事もあったので、「元気でいてね」と願ってその場を後にしたそうだ。

しかし、どうにも気になって、雨が降ってきた日にもう一度畑に行くと、ちょうど雨に濡れた子猫が出てきたので保護したという。

犬派だったが、すっかり猫派に

Sさんは小学校の頃、柴犬を飼っていた。近所の人が飼っていたのだが、引越し先のマンションでは飼えないので、里親が見つからなければ保健所に連れ行くと言っていた犬で、Sさんの両親が引き取った。そのためSさんは犬派で、猫は苦手だった。

「でも、みいとは亡き父の畑で出会いましたし、当時、動物好きの知り合いが他界したばかりだったので、その人が引き合わせくれたのかなと思いました。たまたま住んでいたマンションがペット可だったこともあり、放っておけずに保護して飼うことにしたのです。今では完全に猫派になりました」

みいちゃんは片手の平に収まるくらいの小さな子猫だった。飼うといっても何の知識もなかったSさんは、ひとまず動物病院に連れて行き色々教わったり、本やネットを見てみいちゃんを育てた。見守りながら育てる感じだった。

みいちゃんは三毛猫女子なので、ツンデレなところもあるが繊細な一面もある。外を眺めるのが好きで、小さな虫でもいると鳴いて教えてくれる。人の言っていることをよく理解しているそうだ。

Sさんは、「猫と暮らす前はどうやって生きてきたのだろう」と思うことがある。

「大袈裟かもしれませんが、大きく私の人生が変わりました。みいの後に結(ゆう)という猫を迎えましたが、猫と暮らせて幸せです」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)