「薄汚れ、飢えていた野良猫…真っ白になって欲しいと願いを込めて」と題した、野良猫を保護する動画がYouTubeに投稿され、話題となりました。

 保護主が偶然立ち寄ったお店の駐車場にボロボロの野良猫がいて、アスファルトの地面に顔をすりつけていたとのこと。次の日も訪れてみると、猫は道路脇の雑草を食べていて、その姿に「どうしても見捨てられなかった」と保護主。

 猫を保護することに決め、お店の方に許可をもらい捕獲機を設置することに。鋭い表情を見せる猫は警戒心が強く、なかなか入ってくれません。初日は保護できず、翌日再チャレンジ。もうちょっとのところで捕獲機から出てしまう猫を見守りながら、工夫を重ねます。日も暮れたころ、なんとか無事保護することができました。

 薄汚れていた猫に、真っ白になってほしくて真白(ましろ)と名付け、お世話を開始。よほどお腹が空いていたのか、すごい勢いで餌を食べる真白ちゃん。飢えを経験した猫は、次にいつ食べられるかわからないため、とにかく食べるそうです。

 その後、日々の保護主たちの懸命なケアにより、茶色く汚れていた体は名前のとおり真っ白に。ガリガリだった体はムチムチになり、表情も穏やかになり、人に甘える姿も見せてくれるようになりました。過酷な環境で頑張って生き抜いた真白ちゃんは、現在も保護主のもとで生活しながら、里親との出会いを待っています。

 動画には、保護猫活動を応援する声や真白ちゃんの幸せを願う声など290件を超える多くのコメントが寄せられました。

「真白ちゃん、お外でよく頑張ったね。素敵なご縁がありますように」
「捕獲機に入るまで、どれだけの時間と根気が必要だったのかと思うと、本当に感謝しかありません」
「真白ちゃんが草を食べている姿を見て、泣けてきてしまいました。でも、身体もキレイにしてもらって、ご飯もいっぱい食べている姿を見て、また泣けました」
「みなさんの優しい声かけに感動しました」

 真白ちゃんを保護した、動物愛護団体キーテイルの担当者に話を聞きました。動物愛護団体キーテイルは、福岡を拠点に活動しており、YouTubeチャンネル『人生はねこだらけ【動物愛護団体キーテイル】』で猫の保護活動について発信しています。

ーー最近の真白ちゃんの様子は?

「真白を保護して現在8カ月になります。体調もよく、元気に過ごしています!あいかわらず甘えん坊で、最近は他の猫たちともより仲良くなった気がします」

ーー普段は山奥にいる猫の保護活動もされているとか。

「厳しい環境で生きる山奥の野良猫の全頭保護を目指しています。以前から猫の遺棄が絶えない場所で、自宅から約1時間ほどかかります。保護できる数には限りがあり、どの子を保護すべきかいつも葛藤を抱えながら活動しています」

ーー保護活動を始められた経緯は?

「活動を始める前は、野良猫を見て可愛いと思っていましたが、野良猫の過酷な現状を知るうちに、可愛いからかわいそうと思うようになり、自分にも何かできないかと考えて、愛護活動を始めました」

ーー保護活動への思いなど。

「保護して里親を探し、幸せな猫を増やすための『保護活動』、繁殖制限を行い、不幸な猫を減らす『TNR活動(猫を捕獲し、不妊・去勢手術を行って元の場所に戻すこと)』、そして人と猫が共生していくための『啓発活動』、この3つすべてが重要だと捉えて活動しております。いずれかが欠けても、この活動に終わりはありません。

 YouTubeで発信する際は、保護活動だけでなく、TNR活動の大切さや悲惨な現場、愛護団体だけではどうしようもできないこと、救えない命があることなど、できるだけリアルに発信するようにしています。

 かわいそうな猫がいるから必要となる、私たちのような動物愛護活動者や団体は、本来は存在してはいけないと思っています。かわいそうな猫がゼロになり、いつか愛護団体が必要のない社会になるよう、頑張っていきたいと思います」

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 動物愛護団体キーテイルでは真白ちゃんをはじめ、たくさんの保護猫の里親を福岡近県にて募集中とのこと。動物愛護団体キーテイルのHPより、里親募集の問い合わせを受け付けています。YouTubeチャンネル『人生はねこだらけ【動物愛護団体キーテイル】』や、Instagram(@keytail_fukuoka)、TikTok(@nekodarake0316)では、リアルな猫の保護活動の様子や保護猫たちの日常を見ることができます。

(まいどなニュース/ラジオ関西・五ヶ瀬 あお)