こちらを真っ直ぐに見つめる兄弟猫のぶちゃくんときりくん。どちらも生後2年ほど。のんびり穏やかな性格で、他の猫とのコミュ力抜群です。

もともと野良猫。2021年夏の猛暑のさ中、大阪・吹田のとある場所の大型車のガレージ付近で親子で暮らしていました。

なかなか里親さんとの縁がなかったきょうだい2匹

大型車が行き来する場所で万一事故にでもあったらと、この野良猫親子を知った知った心ある人が親子を保護しました。後に不妊手術などを実施しましたが、元いた場所にリターンするわけにはいきません。

保護主がしばらく世話を続けることにし、後に親子それぞれに里親募集を実施。親猫には里親さんとのマッチングが果たせましたが、子どもであるぶちゃくんときりくんにはなかなか縁がありませんでした。そこで野良猫・保護猫のあらゆるサポートを行う会社「ねこから目線。」に相談。こちらでも里親募集のお手伝いをすることになりました。

トライアル先でまさに「借りてきた猫」状態に

2匹を保護して約1年が経った頃、ようやくぶちゃくんに「迎え入れたい」という里親希望者が現れました。正式譲渡に至る前のトライアルとしてこの方の家に仮入所したわけですが、それまでの約1年間、保護主さんの家で相棒のきりくんと一緒に過ごしていたこともあり、当初はまさに「借りてきた猫」状態。

優しい里親希望者は慌てずぶちゃくんのペースを最優先し、優しくのんびりと接し続けてくれました。日に日にぶちゃくんはおしっこもしてくれ、エサも徐々に食べるようになりましたが、トライアルの期限は2週間です。完全に心を開いてくれたわけではない一方、ここまでの経緯から「もう少し様子を見たい」という里親希望者さんの願いもあり、特別にトライアルを延長することになりました。

すっかり馴染んで晩酌のお供をするように

2週間を越えたあたりから、ぶちゃくんはさらにリラックスした表情を浮かべるようになり、ときにはお腹を出してゴロゴロ。里親希望者とその家をすっかり気にいった様子でした。

心を開くのに時間はかかろうとも、里親さんの決心は固く「家族に迎え入れたい気持ちに変わりはありません」と頼もしい言葉。そんな強い気持ちに保護主さん、「ねこから目線。」スタッフも快諾。時間はかかりましたが、ここでぶちゃくんの正式譲渡が決定しました。

その後、里親さんの家では新たに「オルフェくん」という名前をもらい、日に日に家庭に馴染んでいったそうで、今ではお父さんの晩酌のお供なんかもするようになったと言います。まずは幸せな家庭に迎えいられることになり、本当に良かったです。

引っ込み思案ながらも慣れればオチャメな一面も

相棒の黒猫・きりくんにはまだ「ずっとのお家」が決まっていません。きりくんにとって、保護主との生活は楽しそうですが、ぶちゃくんがいなくなったことで少し寂しそうに映ることもあります。

ぶちゃくんに比べ、きりくんはシャイで引っ込み思案な性格で初めて見る人間の前では固まってしまうこともありました。しかし、馴れてしまえば、エサをおねだりしたり、大好きなたわしブラシでの「なでなで」をせがんでくるそうです。おもちゃ遊びも大好きでおもちゃと格闘することもあります。

こんなにかわいいきりくん。「残りものには福がある」という言葉通り、ぶちゃくんに負けず劣らずの幸せいっぱいの「ずっとのお家」が決まることを願うばかりです。

ねこから目線。
https://nekokaramesen.com

(まいどなニュース特約・松田 義人)