将棋の第9期叡王戦五番勝負(不二家主催)第2局が20日、石川県加賀市で指され、挑戦者の伊藤匠七段(21)が藤井聡太叡王(21)に87手で勝ち、対戦成績を1勝1敗とした。第3局は5月2日に名古屋市で行われる。

 8冠達成前の王座戦五番勝負第2局(2023年9月)から続く藤井叡王のタイトル戦連勝は16でストップし、大山康晴十五世名人の持つ最多記録(17連勝)に一歩届かなかった。

 藤井叡王との対戦12局目(持将棋を除く)で初勝利を挙げた伊藤七段は「勝てていなかったので一つ結果が出たことはよかったが、まだ番勝負が続くので引き続き頑張りたい」と気を引き締め、藤井叡王は「(連勝が止まったのは)仕方がない。今後も名人戦を含めて対局が続くので、いいコンディションで臨めるようにしていきたい」と肩を落とした。【丸山進】