温泉はございません 滋賀・草津市の「温泉ないまんじゅう」に熱視線
毎日新聞6/20(金)9:15

温泉マークに斜線を入れた焼き印を施した「温泉ないまんじゅう」=滋賀県草津市草津2の市観光物産協会で2025年6月18日午後4時5分、礒野健一撮影
日本有数の温泉地として知られる群馬県草津町と間違えられることが多い滋賀県草津市で、温泉がないことを逆手に取った「温泉ないまんじゅう」が誕生した。制作した市観光物産協会がSNS(交流サイト)で公開したところ、約1300万回表示の「大バズり」となっている。同協会は「『温泉がない方の草津』として認知度が上がれば間違いも減る。市の魅力を知るきっかけにもしてほしい」と力を込める。【礒野健一】
同協会には毎年100件以上、草津温泉と勘違いした問い合わせが寄せられ、JR草津駅構内の観光案内所には、実際に駅までやって来て「温泉旅館の送迎バスはどこか」と尋ねた人もいたという。企画・広報を担当する谷坂優希さん(29)は「草津違いの問い合わせがある度に、草津市の認知度が低いからだと申し訳ない気持ちになる」と話す。協会ホームページにも「滋賀県草津市に草津温泉はございません」と大きく表示しているが、そうした受け身の広報ではなく、「温泉がない」ことを積極的にアピールした商品やキャラクターを作れば、間違いも減らせるのではと企画を練った。
全国の温泉地で名物となっている「温泉まんじゅう」に似せた「温泉ないまんじゅう」は、和菓子店「和・菓ふぇoto」(草津市野路東5)の協力で制作。こしあんの上用まんじゅうで、温泉マークに斜線を入れた焼き印を押し「温泉がない」ことをわかりやすく表現した。今月12日には、草津町の草津温泉観光協会に手渡し、「おいしい」とお墨付きももらったという。
谷坂さんは「物語性も大事」と、新たなマスコットキャラクター「おんせんどろぼう」も考案した。旅人から草津温泉の場所を尋ねられて困惑した泥棒が「実際に温泉を盗んでくればいいのでは?」と、全国各地の温泉を訪ねる旅に出るという内容だ。谷坂さんは「彼は優しくて気が弱く、結局温泉を盗むことはできないのですが、旅を通じて草津市が持つ魅力に気付きます」と説明する。キャラクターグッズとして缶バッジを販売しているが、「いつか絵本として出版したい」と意気込んでいる。
「温泉ないまんじゅう」は、22日午前9時からJR大阪駅アトリウム広場で開催される「いこうぜ♪ 滋賀・びわ湖観光PRイベント」で、2個入りセット(600円)を50箱限定販売する。問い合わせは草津市観光物産協会(077・566・3219)。












