米大統領選に無所属で出馬を目指す弁護士のロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)は、27日夜に行われた第1回テレビ討論会と同時間帯にロサンゼルスでイベントを開催し、「三つどもえの戦い」を演出した。ケネディ氏は米CNNが主催するテレビ討論会への参加基準を満たせなかった。

 イベントは「本当の討論会」と名付けられ、民主党のジョー・バイデン大統領(81)と共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)が対決するテレビ討論会を放映しながら、ケネディ氏が同じテーマで自身の主張を語る形式で行われた。無人で行われたテレビ討論会とは異なり聴衆も参加し、ウェブサイトとX(ツイッター)で生配信された。

 CNNは今回の討論会参加の条件として、四つ以上の世論調査で15%以上の支持率を得ることや、当選に必要な選挙人270人を獲得するのに十分な州で投票用紙に名前が載ることなどを挙げていた。CNNによると、ケネディ氏は三つの世論調査で15%以上の支持率を得ていたが、最近は低下傾向にある。米メディアはケネディ陣営の資金不足も指摘する。

 ケネディ氏は故ジョン・F・ケネディ大統領のおいで、父の故ロバート氏もケネディ政権で司法長官を務めた。民主党の名門一家の出身だが、今回は独立候補としての出馬を目指している。【ニューヨーク八田浩輔】