アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?

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■測定が仕事の友人。プライべートでも測定三昧
私(49歳)の友人Kさん(40代)の話です。
Kさんは地元の工場に勤める会社員です。
主な仕事は、その工場で作った製品を測定して記録すること。
測定とは、対象の大きさ、重さ、容量を測ることで、工場製品などは作ったものを数値化する必要があり、そのための職務です。
Kさんは高校を卒業してすぐに入社してから20年以上、いまの職務一筋で勤め続けています。
そんなKさんの習慣は、プライベートでもあらゆるものを測って記録すること。
まず、自分の体重や血圧を毎朝必ず測って記録します。
さらに自宅の庭と室内の気温と湿度を測り、記録してから出勤します。
通勤後も測定は続きます。
勤務時間中は万歩計を付けて、歩数と歩幅を掛け算して、歩いた距離を算出して一緒に記録します。
仕事の後で飲み会があった場合は、飲んだビールの量を記録しています。
他には2人いる子どもの身長、体重を毎日測って記録、生まれてからすべての記録があるそうです。
また、料理をする際には食材の重さをいちいち測って記録に残すなど、測れるものは何でも測って記録に残しています。
Kさんに聞いたところ、記録をまとめたノートが既に100冊を超えているそうで、置き場所に困り始めているようです。
しかも測って記録するだけではなく、分析して対策するのも楽しみなのだとか。
例えば毎朝の通勤では1秒でも早く到着するために、どのタイミングで家を出発したら赤信号にひっかからずスムーズに到着できるかを分析したり、飲み会で飲んだビールの量と翌朝の体重の相関関係を分析したり...。
職業病としてここまでくると...ちょっと異常です。

■測定にこだわる驚きの理由
体重や血圧を測って記録するのは、お互い40代なので健康のためと理解できますが、自宅の気温、湿度や通勤時間を毎日記録してもあまり意味がないように思います。
そこである日の飲み会で、どうしてあらゆるものを測って記録しているのかKさんに聞いてみたのですが...。
「特に理由はないんだよ。ただ温度計も湿度計も時計も測るためにあるでしょ。使って測定し、分析して役に立たせてあげないとかわいそうでしょ?」
「じゃあビールの量はどうなの?」
「ビールのジョッキも俺にはビーカーに見えるんだよ」
本人に言わせると、長年仕事で測定器具を使っているうちに、だんだんと測定器具がいとおしくなってきたそうです。
そんなKさんにとって、役に立つことなく処分されてしまう測定器具はかわいそうな存在で、使ってあげられなかったことに対してKさん自身が心苦しくなってしまうそうです。
普段はとても気さくなKさんですが、測定器具への愛情だけはちょっと理解できません。