株式会社博報堂のシンクタンクである博報堂生活総合研究所による「新型コロナウイルスに関する生活者調査」結果が8月に発表されました。3月から実施して今回で第5回目となりますが、8月の「生活自由度」は54.3点と、前月から7.1ポイントの大幅減となっています。

8月の「生活自由度」」は54.3点

新型コロナウイルス感染症が、あらゆる分野に影響を及ぼしていますが、「新型コロナウイルスに関する生活者調査」は、生活者意識や行動の変化を把握するため、首都圏・名古屋圏・阪神圏の20〜69歳の男女1,500名に対して、8月3日から6日に実施されたものです。

外出自粛要請などで、生活者にとっては、不自由な日常生活を強いられていますが、感染拡大以前の普段の状態を100点とすると、8月の「生活自由度」」は54.3点と、前月の7月と比べると7.1ポイントの大幅減となり、緊急事態宣言発令中の4月と同じ数値となっています。

生活自由度が大幅減となったのは、7月から8月にかけて感染者が急増したこと、それを受けて東京都の営業自粛要請や愛知県の緊急事態宣言発令などが、緊急事態宣言解除によって6月以降高まりつつあった生活の自由度に大きく影響したようです。

「行動変化」と「行動抑制」も増加

コロナ禍で変化、抑制している行動については、41項目について調査をしていますが、すべての項目の不安度が7月よりも上昇していることがわかりました。

経済や健康不安だけでなく、「行政への不安」(82.9%、6.5ポイント増)、「情報の不足や不確かさへの不安」(72.7%、5.1ポイント増)も高くなっています。また、「行動抑制度」についても、「外出を控えている」(88.8%、5.8ポイント増)ほか、すべての項目で増加しました。

「行動変化」については、「マスク、手洗いなど感染対策の徹底」(93.6%、1.9ポイント増)、「外出を控え、家の中でできる娯楽を楽しんでいる」(73.1%、2.0ポイント増) など、屋内行動が再び増加し、「外から家へ」の動きが加速する傾向を示しています。

新型コロナウイルス収束後の行動意向について

なかなか収束する見通しが立ちませんが、仮に感染拡大が減少したとしても、新型コロナウイルスが完全に消滅してしまうわけではありません。

そこで、「新型コロナウイルス収束後の行動意向」についても調査していますが、「マスク着用や手洗いなど、感染対策を徹底する」(84.3%)、「十分な運動・栄養・睡眠をとる」(84.1%)、「感染対策商品や日用品の備蓄をする」(73.1%)が7割を超え、感染対策を継続していく意向が高いようです。

また、収束後の「行動抑制意向」では、「不要不急の買い物を控える」「交友・交際を控える」「外食を控える」といった項目は、7月には5ポイント以上減少したものの、8月は微増となり、いわば下げ止まりといったところです。

性別・年代別・エリア別による行動・意識の違い

「行動抑制意向」と「行動変化意向」についての性別・年代別・エリア別の結果をみると、行動抑制意向の全項目で男性よりも女性の方が上回っていますが、とくに際立っているのが、40代〜60代に比べ、20代〜30代の若手の意識の低さが目立っていることです。

緊急事態宣言解除後の感染拡大の状況を振り返ってみると、歌舞伎町などの繁華街で若年層に感染が広がりましたが、行動を抑制する意識の低さが要因だったかもしれません。

エリア別にも、興味深い結果が出ています。「できるだけテレワークをする」については、首都圏が44.4%と最も高く、名古屋圏29.6%、阪神圏28.7% となり、「できるだけ時差通勤・時差通学をする」では首都圏が51.2%、名古屋圏36.4%、阪神圏38.2%、と首都圏が高くなっています。

「自家用車で移動」については、名古屋圏が63.8%と最も高く、次いで阪神圏48.0%、首都圏39.2%となり、首都圏よりも名古屋圏、阪神圏が高くなっています。

まとめ

いずれにしても、新型コロナウイルスと共存していかなければならず、行動意識もそれに合わせていくしかありません。この博報堂生活総合研究所による「新型コロナウイルスに関する生活者調査」は、これからも継続し、毎月第3・4週頃に発表する予定なので、管理部門担当者は、社内での感染対策の参考にしてはいかがでしょうか。