新型コロナウィルスの感染拡大から1年が経過し、テレワークの導入など働き方が変化しているなかで、コロナ後の仕事や雇用の実態、そしてビジネスパーソンの仕事に対する意識は、どのように変化しているのだろうか。

株式会社モニタスが株式会社リブと共同で実施した「コロナ禍1年経過後における働く意識・実態調査」によると、「働き方・勤務スタイルを変えたいから」という理由で、転職意向者の割合が約3割に達することが判明した。

新型コロナウィルス感染拡大前の2020年2月時点に会社員だった人のうち、2021年2月までの約1年間で退職した人の割合は13.5%となっている。とくに、男女とも20代の転職率の割合が高い傾向を示している。

2020年2月以降の収入については、「変わらない」が60.1%で、「減った」が29.1%、「増えた」が6.0%という結果である。減った人のうち3割強が「生活に支障がある」と回答している。

ところで、働き方改革により、残業時間を削減する動きが加速しているが、労働時間を今よりも「増やしたい」が20.5%、「今のままがよい」が38.0%、「減らしたい」が23.2%となっている。

さて、2021年2月現在の転職意向者の割合は全体の29.5%だ。その内訳をみると「1年以内に転職するつもり」が14.4%、「コロナ次第で転職を検討する」が15.1%で、若年ほど転職意向は高くなり、20代の転職意向は男女ともに4割を超えている。

その理由は、「働き方・勤務スタイルを変えたいから」が最も高く18.2%、次いで、「キャリアアップ・年収アップしたいから」が16.5%、「業界、会社の業績・先行きに不安があるから」が15.5%で続いている。

これらの調査結果から、コロナ対策でテレワークが導入されたことにより、日常の働き方や働くことに対する意識が変わりつつあることがうかがえるが、場所や時間にとらわれない働き方を希望する一方で、働く時間を「増やしたい」が2割程度いることもわかった。

働く時間を「増やしたい」のは、コロナ禍による収入減を補うためと思われるが、副業を希望する割合も増えている。つまり、転職希望者にとっては、通勤時間を有効活用できるテレワークなど多様な働き方ができる職場かどうかが、転職先を選ぶ重要な条件のようだ。

転職者に選ばれるためには、働き方をはじめ職場環境を整える必要がある。しかしながら、総務や人事担当者が真っ先に取り組むべきは、約3割の転職意向のある社員を、いかに思いとどまらせるか、ではないだろうか。