スタートアップ企業への注目が高まっています。スタートアップ企業とは、単に創業間もない企業のことではありません。スタートアップ企業の定義は、「誰もが考えつかないような革新的なアイデアで市場を開拓し、短期間で急成長をする企業」とされています。スタート時点から急成長を遂げる企業となるために、管理部門はどのような役割を果たすべきでしょうか。

スタートアップの発祥はシリコンバレー

スタートアップ企業が注目されるきっかけは、アメリカのシリコンバレーを本拠地とするGoogleやAppleといった、世界を席巻するIT企業の存在です。

シリコンバレーには、多くの若手IT技術者や起業家たちが集積し、GoogleやAppleに続けと、スタートアップの動きも活発化するようになりました。シリコンバレーはIT激戦地といわれているのです。

「スタートアップ」というフレーズも、シリコンバレーで生まれたものですが、創業間もないということで“ベンチャー企業”と混同して使われていることも少なくありません。

ベンチャー企業は、英語の”Venture”をもじった和製英語で「新技術や高度な知識を軸に、大企業では実施しにくい創造的・革新的な経営を展開する中小企業」のことです。設立間もないという点では、スタートアップ企業と共通しています。しかし、決定的に違うのが成長のスピードです。

ベンチャーとの違いは成長のスピード

成長スピードの違いは、企業が定める最終目標と、その目標を達成させるまでの期間が違うためです。ベンチャー企業の多くは株式公開を目標にしているでしょう。そのため、目標達成するまでの期間を長めに設定して事業を展開しています。

ところがスタートアップ企業は、株式公開にとどまらず最終的には事業売却にて大きな利益を生み出すことを目標にしています。そのため、スタート時点から新しいビジネスモデルに取り組むなど、スピード感のある成長を目指しています。その意識の違いが差になっています。

スタートアップ企業こそ管理部門が必要

単なる創業間もない会社のことを、スタートアップ企業とは呼ばないことは、ある程度お分かりいただけたでしょう。それでは、本題である「スタートアップ企業における管理部門の役割」について述べていきます。

創業したばかりの会社には、人員の余裕はありません。少数精鋭でのスタートとなれば、直接利益を生み出さない管理部門は後回しになり、経営陣が経理や人事業務を兼任するということも十分考えられます。

しかし、スタートアップ企業こそ管理部門は必要です。たとえば、お金の流れを逐一経営トップが管理しているようでは、とてもスピード感のある成長を見込むことはできません。

人材の採用や配置についてもそうです。革新的な事業を進めていくためには、優秀な人材が必要です。会社の成長に必要な人材を見極め、有資格者や経験豊富な人材を採用しなければなりません。

これらの大変な業務を経営トップが兼任していては、本来の事業活動に集中する時間が削られてしまうでしょう。

企業活動を円滑に回す中核としての役割

スタートしたばかりの会社が、革新的な業務を行いスピード成長を実現するためには、経理や人事・総務など、企業活動を円滑に回す管理部門、いわゆるバックオフィスの存在が、重要になります。イノベーションを起こしていく企業を支えるため、欠かせない存在といえるのでしょう。

まとめ

日本では社歴や規模で企業を判断する傾向がありますが、アメリカでは事業の内容と成長のスピード感が評価されます。今後の日本でもスタートアップ企業の動向が注目されていくことでしょう。