会社経営の企画立案という重責を担う経営企画部は、企業の中枢を支える花形ポジションで、エース級の人材が集まる部署です。経営企画部に配属となれば、やりがいと共に大きな責任を伴うでしょう。それゆえに “悩み”もあるようです。経営企画ならではの“あるある”をピックアップしてみました。

経営トップの参謀としての役割

経営企画の役割とは、経営戦略や経営計画を立案し、それを実行するための最適な経営資源の配分を行うことで、収益構造のコントロールや経営全般をマネジメントすることです。

経営戦略を練るのは、本来なら社長や役員の役割です。そのためには、さまざまな情報の収集や分析が必要ですが、多忙な経営陣ではなかなか手が回りません。そこで、経営企画部が経営陣の手となり足となって、経営方針を決定する情報の収集・分析を担います。

いわば、経営トップの参謀です。それだけに、情報収集力や分析力、調整力、コミュニケーション能力などが高い基準で求められます。経営企画部に配属となれば、経営のスキルやノウハウも、自然と磨かれていくに違いありません。

経営企画部門内の課題とは?

会社の将来を左右する経営戦略を練るといった重責を担う部署ですから、在籍しているのは高い能力とスキルを有する、いわばエリートです。それだけに、経営企画で働きたいと思うビジネスパーソンも多いですが、実態はなかなか厳しいようです。

株式会社日本総合研究所の経営企画機能研究チームが実施した「経営企画部門の実態調査」で明らかになった経営企画部門内の課題は、「経営企画部員としての経験不足」「人員不足」「スキル不足」「雑務や調整役に終始している」などです。

本来は経営者の参謀や会社の頭脳でありたいと考えているものの、実際にはギャップがあるようです。

現場と経営陣との板ばさみに苦悩

経営企画では、事業部門ごとの利益計画や設備投資計画、予算などを取りまとめ、事業部門ごとの過去の業績などと照らし、最終的な計画や予算を策定します。しかし、経営陣の考えと事業部門の意向には開きがあることが多く、その調整がなかなか厄介なのです。

経営陣が進めようとしている事業計画や予算案を現場に持っていくと、「この予算ではできない」「現場のことがわかっていない」と突っ返され、それを経営陣に持ち帰ると「全社的な視点で考え、説得してくれ」と、現場と経営陣との板ばさみ状態になることも決して少なくありません。

このように部署間の調整役としての役割に追われ、本来の経営企画としての仕事ができないというジレンマを抱えている経営企画担当者も多いようです。

また、経営戦略を立てるうえで、コンサル会社を活用する企業も多いでしょう。ところが、コンサル会社と経営企画は、担うべき役割がバッティングすることが多いのです。コンサル会社には高い報酬を支払っているため、経営企画担当者の提案よりコンサル会社の提案を優先してしまいがちです。そして、コンサル会社の提案について、現場と調整する役割だけが経営企画に回ってくるという、まさにやりきれない思いが蓄積されるのも、経営企画の“あるある”です。

あるべき姿は「経営者の参謀」「会社の頭脳」

では、経営企画担当者は、本来の経営企画のあるべき姿をどのようなイメージでとらえているのでしょうか。

先述の「経営企画部門の実態調査」によると、「経営者の参謀」「会社の頭脳」「中長期の視点での推進」といった回答が上位を占めています。

そのような経営企画本来の姿に近づくためには、データの収集力と分析力、さらに経理・財務に関する知識、経営に関連する法律知識、コミュニケーション力、プレゼンテーション力が不可欠となるでしょう。

まとめ

経営企画には能力の幅広さと同時に高さも要求されます。そのため、勉強をしなければならないことも多いです。MBA(経営学修士)、公認会計士、税理士、中小企業診断士などの資格取得は、経営企画にプラスになるはずです。

とはいえ、経営企画が本来あるべき役割を果たすためには、個人の努力と合わせて、会社としての業務の在り方を見直すことも重要なようです。