月刊誌『おとなの週末』で好評連載中の「口福三昧(こうふくざんまい)」は、漫画家のラズウェル細木さんが、試行錯誤を繰り返しながら食を楽しむ様子を描いた漫画エッセイです。連載をまとめた単行本『ラズウェル細木の漫画エッセイ グルメ宝島 美味しい食の探検へ』(講談社ビーシー/講談社)から収録作品を公開します。ラズウェルさんの“自作解説”とともに、お楽しみください。

夏にピッタリ♪爽やかライムレシピ ラズウェル細木の漫画エッセイ『グルメ宝島』(6)

「脂の強いうなぎにバターをのせる発想が“大阪のグルメ”」 土用の丑の日は7月28日

2021年、夏の「土用の丑(うし)の日」は7月28日です。土用の丑の日といえば、真っ先に頭に浮かぶのが、うなぎでしょう。各報道をみますと、今年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛で巣籠り需要が増えており、真空パックのかば焼きの売れ行きが好調だそうです。

『グルメ宝島』の今回のテーマは、日本人の多くが好むと思われるうなぎに関する話題です。ラズウェルさんは、大阪で知った寿司「うなぎバター」について触れています。「じねん」(1996年創業で大阪市内に2店舗)という寿司店の名物です。

「最初に地元の方に聞いた時に、耳を疑うといいますか、そんな寿司があるのかと。そもそも東京だと、うなぎの寿司自体が珍しいわけですよね。それが、関西の寿司屋に行くと、ごく普通に寿司ネタとしてうなぎがあります。関東ではあんまり、うなぎの寿司がないので、あること自体が珍しい上に、そこにバターがプラスされているということで、びっくりしたんです」

漫画で取り上げたのは、次のような理由だからだそうです。

「早速、大阪の人たちに、それを出している寿司屋(じねん)に、連れて行ってもらったんです。見た目のインパクトがすごくて。で、この話をいろんな人にすると、皆一様にびっくりするので、これはぜひ紹介しようと」

漫画では、あこがれの「うなぎバター」(2貫550円)と“対面”した時の感動が描かれています。

「ただでさえ、こってりした脂の強いうなぎに、さらにバターをのせるという発想自体が非常に大阪のグルメだなと(笑)」

ラズウェルさんは、自身でも寿司を握ります。「うなぎバター」も実際に握ってみたそうです。

「バターが溶けやすいので、握ってすぐに食べなくちゃいけない。握り寿司として、作るのが難しいので、このお店のオリジナルの技術もあるんだろうなと思います。お手軽に試すには、買ってきたうな丼のご飯をバターご飯にして食べるといいでしょう。これでも非常に美味しいです。お寿司屋に食べに行けない人は、こうやってちょっと雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか」

牛丼のチェーン店には、うなぎのメニューを手頃な値段で提供し、テイクアウトできるところがあります。ラズウェルさんは「牛丼屋のテイクアウトだと、金額的にも試しやすい」と、オススメしています。
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『グルメ宝島』には連載20回分を収録

『おとなの週末』に連載中の「口福三昧」は、食通で知られる漫画家のラズウェル細木さんが、食の可能性を追求すべく、さまざまなグルメを味わったり、自身で調理したりした日々の体験について漫画と文章でつづった「漫画エッセイ」です。漫画と文章に加え、写真付きの「おつまみレシピ」も。食に関して幅広い知識が得られる盛りだくさんな内容で、人気を博しています。

単行本『グルメ宝島』には、『おとなの週末』2015年9月号〜2017年5月号に掲載された「口福三昧」の中から20回分を選び、収録。冒頭では、「宅飲み・仲間飲みが3倍楽しくなる!簡単激旨レシピ」として、「コンビーフと厚揚げの赤ワイン煮」など、ラズウェルさんが厳選した絶品おつまみ7品をカラー写真で紹介しています。

ほかに、単行本オリジナルのコンテンツも掲載。「ここが美味しい食の研究所 ラズウェル細木の台所公開!」は、食の探究に余念がない著者の自宅台所を図解した貴重な内容です。

※現在は当時の状況と異なる場合があります

4926e1aa248ae3c7ebeaf6cd5bb9ed4f 『グルメ宝島』(講談社ビーシー/講談社、1430円)

ラズウェル細木

1956年生まれ、山形県米沢市出身。漫画で呑兵衛達の心をくすぐり続けて15年超。旨い食と酒を求めて庶民目線で描いた作品が人気を博している。代表作に『酒のほそ道』(日本文芸社)、『う』(講談社)、『大江戸酒道楽』(リイド社)、『ときめきジャズタイム』(ジャズ批評社)などがある。2012年、手塚治虫文化賞短編賞を受賞。2010年、米沢市観光大使に就任。現在は月刊誌『おとなの週末』(講談社ビーシー/講談社)で新しい食の美味を研究する「口福三昧」を連載中。