月刊誌『おとなの週末』で好評連載中の「口福三昧(こうふくざんまい)」は、漫画家のラズウェル細木さんが、試行錯誤を繰り返しながら食を楽しむ様子を描いた漫画エッセイです。連載をまとめた単行本『ラズウェル細木の漫画エッセイ グルメ宝島 美味しい食の探検へ』(講談社ビーシー/講談社)から収録作品を公開します。ラズウェルさんの“自作解説”とともに、お楽しみください。

まちがってソースをかけたときの対処法 ラズウェル細木の漫画エッセイ『グルメ宝島』(19)

ドーンと出て来たビーフステーキ、これぞNYを代表する名物

『グルメ宝島』所収の作品は、今回が最後です。2016年10月に訪れた米ニューヨークの旅行記。ラズウェルさんと、漫画家の大先輩の国友やすゆきさん(2018年、65歳で死去)ら男計3人が、世界の大都市ニューヨークで朝昼晩と食べ歩く様子が描かれています。ラズウェルさんにとって、30年ぶりのニューヨークだったようです。

「ニューヨークは久々だったんですけども。昔、行ったときは円ドルのレートも違っていて、ものすごい貧乏旅行だったこともあり、あんまり美味しいものを食べた記憶がなかったんです。今回は、食べることを中心に旅行しまして。さすが、世界の大都会、美味しいものがあるねという感じなんです。そもそもが、アメリカの料理自体に、もともといいイメージがないわけですよね。ハンバーガーとステーキぐらいしか。でも、それなりに、意識して探すと、美味しいものが、いろいろとあるんです」

ラズウェルさんがこう振り返るように、漫画では滞在した6日間の食事がそれぞれ紹介されます。「旨〜い!」と特別感動した様子だったのが、帰国前夜の滞在5日目の夕食。ニューヨークの繁華街、タイムズスクエアにあるステーキレストランで食べた「ポーターハウス」(フィレ肉多めのTボーンステーキ)です。

「これはやっぱり、ニューヨークを代表する名物なんじゃないかと思って、これは食べなくちゃと」

他にも、グランドセントラル駅地下のオイスタバーやメトロポリタン美術館のカフェなども登場します。加えて気になったのが「ビール」。「旅の楽しみ朝ビール」として、朝から美味しそうに喉を鳴らす姿も。

「アメリカに限らず、旅行したときは、朝からビールを飲むのが、習慣といいますか。旅行なんで、いいだろうってことなんです。国内旅行でも、温泉旅館では、朝食でビールを出してもらったりします」

新型コロナウイルスの感染拡大で、遠出がままならない状況が続いています。旅行気分が味わえる今回のNY編をお楽しみください。
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『グルメ宝島』には連載20回分を収録

『おとなの週末』に連載中の「口福三昧」は、食通で知られる漫画家のラズウェル細木さんが、食の可能性を追求すべく、さまざまなグルメを味わったり、自身で調理したりした日々の体験について漫画と文章でつづった「漫画エッセイ」です。漫画と文章に加え、写真付きの「おつまみレシピ」も。食に関して幅広い知識が得られる盛りだくさんな内容で、人気を博しています。

単行本『グルメ宝島』には、『おとなの週末』2015年9月号〜2017年5月号に掲載された「口福三昧」の中から20回分を選び、収録。冒頭では、「宅飲み・仲間飲みが3倍楽しくなる!簡単激旨レシピ」として、「コンビーフと厚揚げの赤ワイン煮」など、ラズウェルさんが厳選した絶品おつまみ7品をカラー写真で紹介しています。

ほかに、単行本オリジナルのコンテンツも掲載。「ここが美味しい食の研究所 ラズウェル細木の台所公開!」は、食の探究に余念がない著者の自宅台所を図解した貴重な内容です。

※現在は当時の状況と異なる場合があります
e36cfd02c696181ea6b8c26db69257e4 『グルメ宝島』(講談社ビーシー/講談社、1430円)

ラズウェル細木

1956年生まれ、山形県米沢市出身。漫画で呑兵衛達の心をくすぐり続けて15年超。旨い食と酒を求めて庶民目線で描いた作品が人気を博している。代表作に『酒のほそ道』(日本文芸社)、『う』(講談社)、『大江戸酒道楽』(リイド社)、『ときめきジャズタイム』(ジャズ批評社)などがある。2012年、手塚治虫文化賞短編賞を受賞。2010年、米沢市観光大使に就任。現在は月刊誌『おとなの週末』(講談社ビーシー/講談社)で新しい食の美味を研究する「口福三昧」を連載中。