鹿児島県は17日、鹿児島港本港区ドルフィンポート跡地に計画する新総合体育館について、整備・運営を担う事業者を選ぶ過程で提案内容の公開プレゼンテーションを検討していると明らかにした。選定過程の透明性を確保する狙い。県庁で同日あった事業者向けの入札説明会で報告した。

 当初は事業者独自のノウハウを保護する観点から、落札業者の提案内容だけを公表する方針だった。選定過程を県民に公開するよう県議会3月定例会で要望があったことを踏まえた。今後事業者と協議し、開催の可否や方法、時期を決める。

 説明会には県内の17社含む35社が参加した。予定価格は312億9883万円。建築資材や人件費の高騰で基本構想より68億円膨らんだ。事業費削減のため、民間資金を活用した社会資本整備(PFI)手法を初めて導入し、設計、建設から運営、維持管理までを民間に包括発注する。

 今月5日に入札を公告。事業者の提案を盛り込んだ入札書類の提出日は9月27日で、選定委員会が11月に落札者を決める。事業契約は2025年3月に結ぶ。開設予定時期は29年7月。