鹿児島県いちき串木野市の春の風物詩「串木野浜競馬大会」が28日、同市の照島海岸であった。県内の45頭が集結。晴天の下、波打ち際をさっそうと駆け抜ける姿に、来場した約1万4000人(主催者発表)からは大きな歓声が上がった。

 1958年に地元の荷馬車組合が花見の余興として始め64回目。ポニーやばん馬、競走馬などに分かれ計18レースがあった。ポニーがマイペースでゆったり歩いたり、ゴール直前で止まったりする様子は観客を和ませ、迫力ある競走馬には盛んに拍手が送られた。

 同市出身で東京都調布市の会社員、塩屋皓平さん(35)は小学生以来の観戦。「浜競馬も海岸も懐かしかった。馬や騎手が頑張っている姿に元気をもらえた」。鹿児島市の坂元小学校2年、坂本栞汰君は「馬のたてがみがかっこよかった」と笑顔で話した。