鹿児島県曽於市の地元ラジオ「Soo Good FM」のパーソナリティーを務める光行〔みつゆき〕栄子さん(60)=同市大隅町岩川=が、150年余りの郷土の歩みを「地図で見る岩川の歴史」と題した冊子にまとめた。商店街などまちの中心地を年代ごとに地図に再現し、記事や写真、イラストなどで解説している。

 6年前の2018年は明治維新から150周年、翌19年は岩川郷が末吉郷から独立して150周年の節目だった。光行さんはラジオの仕事を通じて知ったり取材したりことを踏まえ、分かりやすい形でその間の歴史を残せないかと考え、地図を参考に振り返ることを思いついたという。

 古い住宅地図や郷土史などの資料を調べるとともに、歴史に詳しい地元の人たちの協力を得て作業を進めてきた。まちの移り変わりをはじめ、交通史、人物史、戦跡、祭りなどが39ページに簡潔にまとめられている。

 光行さんは「子どもから年配の方々まで見てもらい、歴史の継承につながればうれしい」と話す。曽於市教育委員会の加塩英樹さん(50)は「街並みの変遷などをまとめた資料はなく、とても貴重だと思う」と評価する。

 B5判で400部作製。1冊500円。光行さん=090(4340)8094。