鹿児島県知事選は7日の投開票が迫り、3候補の応援弁士が続々と鹿児島入りしている。推薦や自主支援する政党の幹部、知名度の高いタレントと、候補によってカラーに違いが出ている。

 元自民県議の新人米丸麻希子氏(49)の元には4日、鹿児島港本港区ドルフィンポート跡地への新総合体育館計画への反対で共鳴するタレントのデヴィ夫人が応援に駆け付けた。

 街頭でマイクを握り、313億円に膨らんだ事業費を批判。「桜島の景観を壊す建物は必要ない。子育て支援に回すべき。米丸さんなら変えられる」と呼びかけ、一緒に天文館を練り歩いて支持を訴えた。

 市民グループ共同代表の樋之口里花氏(52)の応援演説には6月30日、自主支援する共産党の小池晃書記局長が立った。陣営から要請はしていなかったが、「原発や基地の問題は全国的に重要な政策」と、党本部が応援を申し出た。

 小池氏は子ども医療費窓口負担や原発運転延長を巡る現職候補の姿勢を批判。「県民の命と暮らしを守れるのは樋之口さんしかいない」と訴えた。

 4日にあった現職塩田康一氏(58)の演説会には、推薦を受ける自民党本部の小渕優子選対委員長が登場した。陣営によると、県農民政治連盟の山野徹委員長の呼びかけで実現した。

 小渕氏は、演説会を2カ所はしご。夫の出身地である鹿児島を、わが子と何度も訪れる「第二のふるさと」と強調。「農林水産業や観光、企業の稼ぐ力を伸ばすために汗をかくのは塩田氏だ」と声を張り上げた。