スマートフォン用ゲームアプリ「Pokemon GO(ポケモンGO)に横瀬町の公式ルートが登場して遊べるようになり、横瀬町が5月10日、発表した。今回発表した公式ルートは8つ。(秩父経済新聞)

 横瀬大橋

 「ポケモンGO」はスマートフォンの位置情報を活用することで遊べるゲーム。現実世界そのものを舞台として、「ポケットモンスター(ポケモン)」を捕まえたり、バトルさせたりすることができる。

 担当したのは同町健康子育て課の町田修一さん。町田さんは以前は振興課に在籍しており、2021年にスタートした「日本一歩きたくなる町プロジェクト」を担当していた。2022年〜3月はまち経営課に在籍して別の業務に就いていたが、4月に健康子育て課へ異動し、町民の健康づくりの観点から改めてウオーキングイベントなどに関わることになった。

 「シニア向けには定期的にウオーキング教室を開いていることもあり、シニア世代は歩くことや健康づくりに積極的な町民も多い。若年層、働き世代、子育て世代の町民に響くような取り組みが必要だと思っていたところ、長瀞町で同ゲームの公式ルートが設けられたことを知り『横瀬町でもできるのでは』と思い長瀞町の担当者に話を聞いた」と町田さんは明かす。

 1996(平成8)年に任天堂のゲームボーイで遊べる「ポケットモンスター 赤・緑」が発売され、当時小学生だった町田さんは同級生と共に夢中になって遊んだという。町田さんは「中学生の頃から、だんだんと同級生たちがほかのゲームやスポーツに移行していく中、自分はポケモンを卒業できなかった」と振り返る。「一度好きになったものはなかなか手放せず、ポケモンだけは時間を作って遊んでしまう。今回、仕事としてポケモンに関われて、とてもうれしい」とも。

 ポケモンGOでは一定の条件をクリアしたユーザーは誰でもルート設定ができるので、横瀬町の公式ルート以外にもユーザーが作ったルートが既にいくつかあるという。町田さんは「以前から自分が業務でウオーキングコースの整備やウオーキングイベントなどを行ってきて、参加者から『小さい子どもと歩くにはコースが長い』という指摘もあったので、子連れや普段忙しくてなかなか歩く機会がない人にも気軽に参加してもらうために、起伏が少なく歩きやすい短距離のコースを中心に考えた」と話す。

 8コース中6コースが700メートル以下のコースになっている。最短コースは姿の池からスタートする「桜並木と姿の池をぐるっと回ってみよう!」の507メートルで、目安は13分程度。最長ルートは寺坂棚田からスタートする「絶景と絶景をつなぐ道!寺坂棚田〜花咲山公園アドベンチャールート」の1476メートルで、目安は約36分。

 町田さんは「観光に寄せすぎると、あちこちをルートに盛り込みたくなり、長距離のルートが多くなると思った。気軽に歩きやすいルートにして、ポケモンGOを楽しんでいるユーザー同志の盛り上がりに混ぜてもらえたらうれしい。歩きスマホに注意して、ゲームやウオーキングを楽しんでもらえたら」と呼びかける。