秩父市太田で農家を営む石橋忠さんの2.5ヘクタールのソバ畑で現在、80センチほどに育ったソバの茎の先に白く小さい花が一斉に咲き、紅葉前の緑の山と白い花園が鮮やかなコントラストを見せている。
 
 この畑では8月上旬に畑にまいたソバの種が80センチほどに伸びた茎の先に、白く小さい花が辺り一面に咲いている。(秩父経済新聞)

 【写真】ソバ畑と破風山

 秩父太田地区は秩父市街の北に位置する皆野町と小鹿野町に隣接した場所で、中山間部が多い秩父地域では唯一といえる比較的広い耕作地が取れ、稲作などが盛んな地域。

 そこで農業を営んでいる石橋忠さんの父親の総一郎さんは勤め先を定年後、蕎麦好きが高じて自分で蕎麦を作るようになり、いろいろなソバ粉を使って蕎麦作りをしてきた中、地元で採れたソバ粉を使ったものが一番おいしかったことから、17年前から、今まで水田などに利用されていた土地にソバを栽培。今では2.5ヘクタールの敷地で息子の石橋忠さんが中心になりソバを栽培している。

 「ソバは米に比べ収穫量が作付面積に対し10分の1になってしまう」と石橋さん。ここで採れるソバは10月中旬に収穫し、11月には石橋さんの製粉所でソバ粉に加工する。

 石橋さん親子は周りが畑や竹林、柿の木が生い茂る、商店など何処にも見当たらない自宅脇に蕎麦店「石橋庵」(秩父市太田、TEL 0494-62-0856)を開いた。自分で育てたソバを使ったソバ粉で、蕎麦を打ち、天ぷらなどに使われるタケノコやナスやカボチャなどの野菜やシイタケ、マイタケなどを栽培し、近くの山で採れるフキノトウ、タラの芽、ウドといった山菜など、ほぼ全ての食材を自前で用意して店で提供している。それでも余った分のソバ粉は常連が買ってくほか、地元の直売所などで販売している。

 忠さんは「今年はソバの生育も順調で、11月にはおいしい新蕎麦を提供できそう」と話す。

 石橋庵は、テーブル12席、座敷8席。営業日は金曜〜日曜と祝日。9月と10月の金曜は休業。