東京2020オリンピック・パラリンピック6競技が行われた調布市で現在、大会終了を受け、これまでの活動を振り返り今後につなげるための取り組みが進められている。(調布経済新聞)

 【写真】調布市オリンピック・パラリンピック担当の小柳邦法さん(左から2番目)と皆さん FC東京応援企画ウエアを着て

 同市では、2016(平成28)年に東京2020オリパラ競技の市内開催決定を受けた方針を策定し、施策の実行部隊「オリンピック・パラリンピック担当」を設置。同大会に向け約5年間にわたり、障がい者スポーツを含めたスポーツイベントの開催、観光地としての地域資源の充実、バリアフリー化や文化・国際交流の推進、オリパラ教育やボランティアマインドの醸成など、幅広い分野にわたるさまざまな取り組みを「オール調布」として実施してきた。「多くの市民に参加してもらい、関係する競技団体や自治体との連携を進められたのは大きなレガシー」と調布市生活文化スポーツ部オリンピック・パラリンピック担当副主幹の小柳邦法さんは話す。

 サッカー競技では以前よりFC東京のホームタウンとしてさまざまな連携を行ってきた。車いすバスケットボールでは2018(平成30)・2019年に市内で行われた国際親善試合を市立小学校の児童などが観戦。2020年には自転車ロードレースで通過する8市を集めたイベントを調布駅前広場で開催した。ラグビーは、2019(平成31)年にアジアで初めての開催となったワールドカップ競技会場所在地の一つとなり、2016(平成28)年から毎年、府中市・三鷹市とラグビーフェスティバルを開催し、東芝・サントリーを含めた五者連携協定を締結。ワールドカップの際には都と連携したパブリックビューイングイベントを開催するなど、さまざまな連携が実行された。

 ボランティアの養成も大きな取り組みの一つで、「調布市おもてなしボランティア」を募集しボランティアの心得やおもてなし英語などの研修を実施し、ラグビーワールドカップでのイベントの運営や観光案内などの活動には延べ約300人が参加。その他のスポーツイベントなどでも活動を進めてきたが、緊急事態宣言と無観客開催の決定を受け、東京2020大会でのボランティア活動は中止を余儀なくされた。

 東京2020大会終了を受け、現在、これまでの取り組みを整理した報告書を作成しており、記念碑の設置や、希望するボランティアに引き続き活動する場を提供することなども検討している。

 小柳さんは「コロナ禍での東京2020開催となり、実施できなかったイベントなどもあったが、多くの価値ある遺産を得ることができた。それらを整理し、これからの取り組みにつなげることがオリンピック・パラリンピック担当の大きな使命」と話す。