調布の老舗米店「お米のシライ(シライジャパン)」(調布市富士見町3、TEL 0120-353-508)が3月20日、店前に設置した自販機で春限定商品の販売を始めた。(調布経済新聞)

 店内に置かれたお米のガチャガチャ「ガチャ米」

 「五つ星お米マイスター」の白井貞男さんが営む同店は、全国から選んだ約30品種の米を店頭に並べて販売するほか、店主が推す「ご飯の供」などを取り扱っている。「おうちでおいしい白米が食べられるように、その年に出来の良かった品種をセレクトしている」と白井さん。一般家庭のほか、飲食店や料理人など、幅広い顧客の要望に応えられる品ぞろえだという。

 咋年、稲城の豆腐店「利兵衛庵」とコラボした自販機を設置。白井さんは「原材料にこだわり、昔ながらの豆腐を丁寧に作る理念に共感した。和食のおいしさを一緒に食卓に届けられるよう、コラボ自販機の導入を決めた」という。「米店の新たな販売ツールとして、まず足を運んでもらうきっかけにしてもらい、ゆくゆくは店内で自慢の米を買ってもらえれば」と話す。

 自販機の商品は、春限定の「さくらごはん」「菜の花入り混ぜごはん」(以上380円)、能登半島地震の被災地を応援する「金沢兼六おでん」(350円)、利兵衛庵の「まめたまとうふ」(3丁入り200円)、「油揚げ」(180円)、「3代続いたとうふ屋の絹」(200円)や「川口納豆」(180円)など、白米をよりおいしく食べるため白井さんがセレクトしたもの。

 加えて市内の学校給食に米を納める同店は、「特に子どもたちに米のおいしさを知ってほしい」と日頃から考え、米のガチャガチャ「ガチャ米」を店内に設置するほか、市内のイベントにキッチンカーで出店しライスコロッケを販売するなど、米の良さ・おいしさをさまざまなアプローチで伝えようと工夫している。

 白井さんは「自販機には、ご飯の供はもちろん、夏にはゼリーなど季節に合わせた商品も入れていきたい。コロナ禍が終わり一時の自販機ブームは去ったかもしれないが、米店で買い物するきっかけづくりに自販機を活用していければ。白米が主役の食卓でおいしい時間が過ごせるように、これからもさまざまなチャネルを使って米のおいしさを提案していきたい」と話す。

 営業時間は9時〜18時。日曜・祝日定休。