船橋市の出張美術展「四季を奏でる〜旧吉澤野球博物館収蔵美術品を中心に〜」が6月22日、船橋市郷土資料館(船橋市薬円台4)で始まった。主催は船橋市教育委員会。(船橋経済新聞)

 今回初公開となる北大路魯山人の作品=船橋・郷土資料館で旧吉澤野球博物館収蔵美術品展

 船橋市内の公民館、学校、文化施設などを会場に、市所蔵の美術作品を紹介する目的で開いている出張展。今回は「吉澤野球博物館」(本中山1、現在は解体済み)が収蔵していた美術品を中心に、春夏秋冬をモチーフにした日本画、陶磁器など約20点を展示する。

 吉澤野球博物館は、1979(昭和54)年から2014(平成26)年までの35年間、吉澤善吉が収集した野球に関する資料や美術品を公開・展示していた。2014(平成26)年の休館に伴い、約4300点の収蔵品が船橋市に寄贈された。

現在は「船橋市総合体育館(船橋アリーナ)」(習志野台7)第2棟内に「吉澤野球博物館資料展示室」の名称で常設展示スペースを設け、寄贈された所蔵品群の一部を展示している。

 同展担当者で船橋市教育委員会文化課の美術学芸員・益子実華さんは「展示品のうち約半数の13点が初公開。上村松園や北大路魯山人など、有名画家や有名作家の作品を、市が所有していることを知ってもらえたら」と話す。

 関連イベントとして、「学芸員によるギャラリートーク」(27日・7月2日の14時〜)や「吉澤野球博物館資料展示室ギャラリートーク」(29日14時〜)も開く。「ギャラリートークでは、学芸員が作成した作品リポートを参照し、細かな解説を聞くことができる。作品に興味を持ち、違った角度から見ることで、より楽しめるようになるはず」と益子さん。

 開館時間は9時〜17時(最終日の最終入館は16時30分)。月曜休館。入館無料。7月3日まで。