打楽器の演奏を体験するワークショップ「なんごうジャズファーム」が5月12日、ジャズ喫茶「ジャズの館南郷」(八戸市南郷中野)で開かれた。(八戸経済新聞)

 参加者と関係者の集合写真

 楽器演奏の経験がない市民にもジャズに親しんでもらおうと、南郷ジャズフェスティバル実行委員会が初めて企画。7月26日にカッコーの森エコーランド(同)で開く前夜祭で演奏を披露することを目指し、今回を含め3回のワークショップを行う。

 この日は6歳〜46歳の市民10人がアマチュアミュージシャン4人のサポートを受け、手拍子や足拍子を使ったリズム遊びや、打楽器の演奏を体験。ツアーで八戸を訪れていたピアニストの木村秀子さん、ベーシストの土村和史さん、打楽器奏者の井谷享志さんがゲストとして参加した。

 始めに行われた「音あそびワークショップ」は、自己紹介を手拍子で行うという趣向。円状に並べられた椅子に座った参加者や関係者は、同フェス実行委員の安田美央さんが手拍子のリズムを隣の人につなぐと、次々と思い思いのリズムを奏でた。中には踊りだす人や大きな声を出す人もあり、どっと笑いが起こる場面もあった。

 次に行われた椅子取りゲームはアマチュアミュージシャンらがベースやピアノ、ドラムなどでジャズのセッションを披露する中で行われ、突然演奏が止まると参加者はわれ先にと椅子に座った。座ることができなかった人はタンバリン、鈴、ボンゴ、シェーカー、和太鼓、サウンドホースなどの中から好みの楽器を選び、セッションに加わって演奏を楽しんだ。

 最後は木村さんらがジャズのセッションを披露。参加者は歌に加わったり打楽器でリズムを奏でたりして過ごし、会場は和気あいあいとした空気に包まれた。

 ジャズの定番曲「スイングしなけりゃ意味ないね」の演奏に加わり歌を歌った八戸在住の畑中恵理子さんは「息子と思い出をつくろうと参加した。本番も一緒に参加したい」、息子で小学1年の天里(あまと)さんは「引っ張ったりたたいたりして演奏することが楽しかった」と笑顔を見せた。

 ワークショップは今後、6月16日、7月21日に開く。

 安田さんは「参加した皆さんから熱を感じた。一緒に前夜祭を迎えると思うとわくわくした。今後も子どもたちに加わってもらいたい」と話す。「人と人とがつながり、一緒に成長し合えるフェスにしたい」とも。