博多座7月公演「2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎『バサラオ』」に出演する生田斗真さん、中村倫也さん、演出を務めるいのうえひでのりさんが5月7日、福岡を訪れ意気込みを語った。(博多経済新聞)

 取材会の様子(左から、生田斗真さん、中村倫也さん)

 劇団☆新感線は、2019年9月に「けむりの軍団」で博多座初公演。劇団40周年だった2020年に「偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)」を上演予定だったが、新型コロナウイルスの影響で全公演中止となった。今回は、最新作によるカムバック公演でもあり、博多座を皮切りに、東京・明治座、大阪・フェスティバルホールでの上演を予定する。

 物語は、南北朝をほうふつとさせる時代を舞台に展開。「ヒノモト」と呼ばれる国で、自分自身の美しさを武器に天下取りという野望を持つ男・ヒュウガを生田さんが演じ、ヒュウガの参謀で謎多き男・カイリを中村さんが演じる。そのほか出演は、西野七瀬さん、粟根まことさん、りょうさん、古田新太さんら。中島かずきさん作。

 同劇団への出演は5回目となる生田さん。2020年の舞台について「公演が全中止になってしまったことがずっと頭の中に引っかかっていた」と振り返り「本公演で、あの時の悔しさを全て晴らしたい」と意気込んだ。本作への出演について「劇団との出合いは僕が高校2年生、17歳の時。そこから時がたち、いまだにこうして一緒に面白いことをやろうと呼んでもらえること、それを実現できることを本当にうれしく思う」と笑顔を見せる。

 生田さんとは過去に共演経験があり、プライベートでも親交があるという中村さん。生田さんとの共演について「斗真くんが作ってきたものや経験を見ていると、すごく線が太くなったように感じる。真ん中に立ってもらう座長として心強い」と話す。

 演出について、いのうえさんは「2人とも歌や踊りが達者なので、それを生かした舞台をやろうと思った」と話し「『偽義経冥界歌』のリベンジでもあるが、このスケールで、派手な、そしてドラマがある舞台はなかなか持ってくることができないので、この機会を逃さずに見に来てもらえたら」と話す。

 自身が演じる役について生田さんは「ヒュウガは、美しさを武器に世界征服を狙う役。見に来てくださったお客さまにびっくりしてもらえるような演出をいのうえさんにしてもらいながら、美しさに説得力を持たせていかねばと思っている」、中村さんは「登場人物たちの欲望が渦巻いている話。カイリは身軽なところがあるが、どこか不穏な空気も漂うような、そんなキャラクターにできたら」と話す。

 公演期間は7月7日〜8月2日。チケットは5月25日から販売で、1等席=1万6,000円、2等席=1万1,000円。