書店「栗林書房」(東大阪市小阪本町1、TEL 06-6724-1200)が5月7日、近鉄奈良線河内小阪駅前で再移転オープンした。(東大阪経済新聞)

 再移転後の店内の様子

 1932(昭和7)年、現社長・栗林秀一さんの祖父・秋治郎さんが長瀬で古書店を創業。その後、河内小阪に本店を移し、文庫の店など河内小阪駅前に3店舗と、東大阪市内や大阪市、西宮市にも店舗を増やした。河内小阪駅の高架化に伴い、1978(昭和53)年には高架下のテナント街「レッド小阪」に「レッド小阪店」をオープン。20年ほど前から店舗を河内小阪駅周辺に絞って営業してきたが、今年1月17日に「レッド小阪店」を閉店。1月22日に学習参考書を販売する外商部で移転オープンした。

 店舗面積が34坪だったレッド小阪店から7坪の元・外商部に移転したため、「河内小阪駅周辺でレッド小阪店より小さく、元・外商部より大きな物件を探していた」と栗林秀一社長。同社が賃貸物件として貸していた河内小阪駅南ロータリー前のラーメン店「麺屋和人」から退店の申し出があり、「元は当店が河内小阪で営業を始めた場所。これ以上いい場所はない」と再移転を決めた。

 元・外商部の店舗は5月2日に閉店。再移転の準備に入った。栗林社長は「1月に移転してから想定以上にお客さまが来てくれた。駅前にフラッと立ち寄れる本屋が必要だと感じた」と振り返る。

 再移転後の店は17坪。「専門書以外はいわゆる街の本屋さんくらいで、いろいろなジャンルの本を手に取れるようにした。文庫本と児童書は多めにしている」といい、1万冊〜1万2000冊程度をそろえる。元・外商部の店舗スペースはイベント兼レンタルスペースとして活用する予定で、作家を招くサイン会やトークイベント、手帳やカレンダーなど季節商品の特設売り場として自社で活用するほか、「弁当販売やポップアップショップ、イベントなどに使ってもらえたら」と栗林社長。

 「再移転オープン後、移転前からのお客さまやSNSで知った人が『来たよ』って訪ねてくれている。意外と子どもがたくさん来てくれてうれしい。店はお客さんのためにあるものなので、これからも、とがった店ではなく主張のない店。駅前なので、いろいろな人が本を手に取る入り口となる店になれれば」と話す。

 営業時間は9時〜20時(日曜・祝日は10時〜19時)。5月19日は休業。