絵本作家のいわむらかずおさんの原画を中心とする展覧会「いわむらかずお展」が4月6日、愛荘町立歴史文化博物館(愛荘町松尾寺)で始まった。愛荘町と姉妹都市で「いわむらかずお絵本の丘美術館」がある栃木県那珂川町との交流展となる。(彦根経済新聞)

 展示している原画は絵本に収めらえている一節で、原画の前に設置される絵本と一緒に楽しめるようにしている=「いわむらかずお展」

 いわむらかずおさんは、ねずみの家族の日常を描いた「14ひきの」シリーズで知られる絵本作家。同展では、いわむらさんの作品「14ひきの」シリーズなどの原画40点や、いわむらさんが絵本の構想を描いたスケッチブックの複写などを展示する。

 展示している原画は絵本に収めらえている一節で、原画の前に設置される絵本と一緒に楽しめるようにしている。館長の下村今日子さんは「複写ではあるが、いわむらさんの構想を描いたスケッチブックの展覧は他の展覧会でもあまり見受けられず、とても珍しい。スケッチもとても細かく描写されていて、絵本のキャラクターたちの表情やしぐさがとてもかわいらしい」と話す。

 展示のほかにも、絵本の世界に入り込めるようイメージしたフォトスポットや顔出しパネルも用意。キャラクターのポストカードやトートバッグなどのグッズも販売する。期間中、同館、愛荘町立愛知川図書館・びんてまりの館、秦荘図書館を巡るスタンプラリーも行う。

 下村今日子館長は「『子どもの頃に読み聞かせてもらった絵本だ』という声や、幼稚園教諭からも『目に触れる機会が多い作品』という声が聞かれる。かわいらしい絵本の世界を楽しんでもらえれば」と話す。「子どもたちに足を運んでもらい、博物館や町のことを知ってもらうきっかけになれば」とも。

 開館時間は10時〜17時(入館は16時30分まで)。月曜・火曜(祝日は開館)休館。入館料は、一般=300円、小中学生=150円。愛荘町在住者は無料。5月16日まで。