JR弘前駅近くにコーヒーショップ「禅(ぜん)」(弘前市大町1、TEL 0172-26-8440)が5月5日、オープンした。(弘前経済新聞)

 けやきや杉の木のテーブルを使った店内

 築30年以上の呉服屋跡を改装し、ケヤキ材やスギ材を取り入れた店内が特徴の同店。レンタルスペースを備え、ウオータードリッパー器具で水出しコーヒーをメインに提供する。

 店主は野呂裕子さんで、コーヒー担当は夫の秀行さん。2人は地方公務員を昨年退職した。裕子さんは「人が集まれるような場作りを考え、準備を進めていたところ、同物件を偶然見つけて開業の準備を始めた」と振り返る。

 空き店舗になっていた同物件には、坪庭や飛び石のある玄関スロープが残り、既存の建物を生かしながら利用してくれるならと前家主の意向に沿った店内にした。「呉服屋によくあった小上がりの畳の間や柱などの間取りはなるべく残しつつ、店内をバリアフリーにした」と秀行さん。

 店舗面積は約20坪。客席数は16席。レンタルスペースの利用は1時間=1,100円。会議や打ち合わせ、ワークショップなどに利用可能。玄関に正面にあった壁は壊し、入り口からでも坪庭が見られるようにした。

 メニューは、「水出し珈琲(コーヒー)」(500円、おかわりは200円)。キリマンジャロ(600円)、クレオパトラ、ケニアAA(以上650円)といったホットコーヒーやソフトドリンク(各400円)、ケーキ(250円〜350円)などを提供する。

 SNSや告知はせずにオープンしたが、口コミなどで訪れる客があり、中には呉服屋だったことを話す客もいたという。裕子さんは「多くの人に快適に過ごしてもらえるような店づくりを心がけたい。次のステップは私たちの経験を生かした地域の人の役に立てるような相談ができる場にしたい」と話す。

 営業時間は10時〜18時。