自家焙煎(ばいせん)コーヒー店「啓榕社(けいようしゃ)」を営む神藤啓介さんの「絵画展1piece/2days.」が現在、「アートハウス(飯田市上郷)」で開催されている。(飯田経済新聞)

 作品を腰かけて眺める

 1年ぶりの個展となる同展では、神藤さんが3年半前に始めたパステル画や半年前から始めたアクリル画作品、合わせて40点ほど並ぶ。「『何か描きたい』という気持ちが先にある。抽象画のときもあれば、形あるものを描く時も。そこにある画材に描くので、キャンバスなど画面のサイズもさまざま」と描く気持ちを紹介する神藤さん。

 展示会場が「心地よい空間になるように」と、展示の仕方にも注意を払ったという。毎週水曜と木曜は同店でコーヒーやデザートを提供しており、コーヒーを淹れる傍ら作品の配置換えをした。「描かれたもの(作品)が、良いか悪いかではなく、絵を見た人の中に『何が起こるか』を注目している」と話す。「『温泉みたい』という感想があった。来店者の心の動きが楽しい」と展示初日からを振り返る。

 「描きたい気持ちを素直に表現する。上手くいくと同じ事をやりたくなるけど」と、「一つの画題にとらわれない」という神藤さん。「同じジャンルの違う曲を聞くか、全く違うジャンルを聞くか。音楽の聞き方と通じる」と、取り組む画題について話す。

 一時期は「描くことに飽きてしまった」と感じたとい。「もらったアクリル絵具で描いたら面白く、絵に飽きたのではなかった」と振り返りながら、「見た方が感想を言ってくれるのがくださる事がうれしい。この場所をぜひ体感してほしいください」と来場を呼び掛ける。

 営業時間は金曜〜月曜=10時〜20時、水曜・木曜=12時〜21時。5月7日まで。