女子プロサッカー「WEリーグ」第21節が5月18日、味の素フィールド西が丘(北区西が丘)で行われ、ホームの日テレ・東京ヴェルディベレーザはジェフユナイテッド市原・千葉レディースに2対1で勝利した。入場者数は1175人。(板橋経済新聞)

 決勝点となるPKを決めた木下桃香選手(写真提供=WEリーグ)

 3位の日テレ・ベレーザは、前節で2位のINAC神戸を破り勢いに乗るジェフ千葉に開始早々シュートを許すが、GK田中桃子選手が好セーブ。その後、日テレ・ベレーザもボールを運び積極的にゴールを狙うが、なかなか枠を捉えられない。チャンスが訪れたのは21分、菅野奏音(おと)選手の縦パスを神谷千菜(ちいな)選手がヒールで落とし、フリーになった藤野あおば選手が強烈なシュートを放つが、惜しくもGKにはじかれた。均衡を破ったのはジェフ千葉。27分、ペナルティーエリア外からドリブルで持ち込んだ鴨川実歩選手がそのまま右足を振り抜くと、サイドネットに突き刺さり先制点を許した。

 1点を追いかける日テレ・ベレーザは、後半開始直後の46分、菅野選手が大きくサイドチェンジすると北村選手がワンタッチでゴール前に折り返し、飛び込んだ山本柚月選手が同点弾をたたき込んだ。後半終了間際には、藤野選手がペナルティーエリア内で倒され負傷退場。91分、獲得したPKを木下桃香選手がゴール真ん中に収め、2対1での逆転勝利となった。土壇場で勝ち点3をもぎ取った日テレ・ベレーザは、その差わずか1点で2位のINAC神戸に迫る。

 決勝点となったPKを決めた木下選手は試合後、「どっちに蹴るというのは決めていないので、GKを見ることに集中する時間を作った」と緊迫した得点シーンを振り返った。試合後のセレモニーで松田監督は、34.1度の炎天下で応援してくれたサポーターへ1年間の感謝を伝えるとともに、「新体制でスタートし、取れるタイトルは全部取るという思いで臨んだが、残念ながら一つもタイトルを取れず申し訳ない。選手たちは試合を追うごとに成長していったと思う。リーグ戦最後の試合は、今シーズンで一番いいゲームにしたい」と意気込みを見せる。

 今シーズンは残り1試合。最終節は5月25日、既に優勝を決めている浦和レッズレディースとアウェーで対戦する。