熊谷の夏の風物詩として知られる「大温度計」が5月14日、八木橋百貨店(熊谷市仲町、TEL 048-523-1111)東側入り口に設置された。(熊谷経済新聞)

 高さ4メートルの大温度計。目盛りは20度以上、45度以下で稼働する

 高さ4メートル。毎日11時と14時に気温を表示する大温度計。「地域の人たちへ、暑さ対策の注意喚起になれば」と同店スタッフが熊谷地方気象台発表のタイミングに合わせて手動で表示を動かしている。2007(平成19)年7月に初設置した。

 18年目の今年は、県内の百貨店「丸広百貨店」(川越市)、「矢尾百貨店」(秩父市)とコラボレーションし、それぞれ店名から1文字取った「八矢丸」プロジェクトを展開。八木橋百貨店が所有する大温度計2台のうち、1台を期間限定で順に貸し出す。丸広百貨店は5月22日〜6月2日、6月11日からは矢尾百貨店で設置予定。

 八木橋百貨店販促・企画シニアアドバイザーの宮地豊さんは「近年熊谷地域だけでなく県全体で気温が高くなる傾向にある。近隣地域と一緒に暑さ対策に取り組みたい。大温度計の表示を確認して熱中症に注意してもらえれば」と話す。「八矢丸」プロジェクトでは「日傘男子」を広めようと、各百貨店から選ばれた「日傘隊」メンバーが各百貨店の店内や地域の商店街を練り歩きPR活動を行うという。

 設置当日は快晴となった熊谷市。午前中から気温が上昇したものの、10時に18.2度とあまり上がらず、大温度計の目盛りを視覚的に示す赤い帯は20度以上で稼働する仕様のため、急きょ「18.2℃」の数字表示のみで対応した。

 熊谷市は大温度計の初設置年に当時国内最高気温40.9度を多治見市と共に観測。後に四万十市に抜かれたものの2018(平成30)年7月には再び国内最高気温41.1度を記録した。2020年8月には浜松市も同気温を観測している。

 大温度計の設置は8月31日までの予定。暑さの状況に合わせて設置期間を延長する。