ブックカフェ「共栄堂」(熊本市中央区城東町)が熊本・並木坂にオープンして、5月3日で1カ月がたった。(熊本経済新聞)

 ブックカフェ共栄堂

 広告代理店「共栄コア」(熊本市中央区城東町)が経営する同店。「広告代理店だからできるカフェを作りたかった」と社長の荒木久尚さんは話す。

 「熊本の人やモノを知ってもらう場にしたい」と荒木さん。珈琲回廊(中央区)のコーヒー、アパルトマン(山都町)のコーヒー、福田農場(水俣市)のかんきつ系ジュース、阿部牧場(阿蘇市)の阿蘇ミルク、アルボ(山都町)のビーガンジェラートなど、熊本の企業の商品を中心に提供する。

 店舗づくりも「熊本」にこだわった。内装は熊本市の建築デザイン会社「ASTER(アスター)」(中央区)、本やレコードが並ぶ本棚は「金剛」(西区)、観葉植物は熊本市にも店舗を構える「green note(グリーンノート)」(天草市)に依頼した。BGMは、「HIGO BEAT(ヒゴビート)」(南小国町)が手がけた小国杉を使ったスピーカーで流す。

 「プレゼンとまでは言わないが、熊本の『人気者』がここに集まっていて、それにここで触れることができる」と荒木さん。会場の貸し出しもしており、熊本のクリエーターの作品展示や、熊本の企業の商品発表の場にも活用してもらいたいという。

 基本的にスタッフは常駐せず、店内の利用は完全セルフサービス。タッチパネルでメニューを選び自分で商品を取るスタイルで、支払いもキャッシュレスのみとなる。「人手不足を解消することが目的の一つ。もう一つは、客が周りを気にすることなく自分のペースで過ごすことができること」だという。

 荒木さんは「空間も食材も可能な限り『熊本』のものを使っている。熊本の人たちに活用してもらい、一緒に作り上げる『場所』にしたい」と話す。

 営業時間は9時30分〜18時。土曜・日曜定休。