水戸芸術館や水戸市民会館など文化施設が並ぶ中心市街地の魅力を高めようとデザインされた「MitoriO(ミトリオ)ラッピングバス」の運行が4月11日、水戸市内で始まった。(水戸経済新聞)

 MitoriO(ミトリオ)は、水戸芸術館、水戸市民会館、京成百貨店という 3 つの施設が並ぶ、水戸の新たな文化とにぎわいの発信地の総称。水戸芸術館では、同地区の魅力を高め、中心市街地を活性化していくためにさまざまな事業を行っている。

 今回運行を始めたラッピングバスは、水戸芸術館で個展「HIBINO EXPO 2005 日比野克彦の一人万博(2005年)」や毎年アートプロジェクト「明後日朝顔プロジェクト水戸」などで縁の深いアーティスト・日比野克彦さんがデザインした。偕楽園の梅をイメージして外装をデザインしたものになっている。デザインはピンク系の梅と白系の梅をモチーフにした車両2台による2種類。水戸市を中心に周辺の市や町で3月に運行が始まっており、来年3月まで運行するという。

 4月11日には水戸芸術館前で出発式が開かれ、高橋靖水戸市長、大津亮一水戸市議会議長、茨城交通の任田正史社長、日比野克彦さんが参加。出発式が行われ、日比野さんは「一年中梅を愛(め)でられると、どんな心境になるかを考えながら梅を描いた。自分をどこか違う時空間に持っていってくれる力がアートにはある。ぜひ『梅に乗る』体験を通して、想像力を遊ばせることで生きる力につながっていくよう願っている」と話す。