柔道・バルセロナオリンピックの銀メダリストで元プロ格闘家の小川直也さんが道場長を務める「小川道場」(神奈川県茅ヶ崎市)で柔道を学ぶ児童・生徒らが5月12日、茨城町で田植えを体験した。(水戸経済新聞)

 はだしで田んぼに入る様子

 無心塾 (水戸市見川)で柔道を指導している米生産・販売業「野口ライス」(茨城町木部)代表・野口裕司さんが、同じ指導者である小川さんに声をかけたことをきっかけに、10年以上前から田植え、稲刈りなどの農業体験を受け入れている。

 田植えに参加したのは、小川さんをはじめ、小川道場と無心塾飯島道場の児童・生徒40人。午前中に合同練習を行った後、野口さんの田んぼを訪問。はだしで田んぼに入り、野口さんの家族らにサポートを受けながら手で植えた。子どもたちは田んぼの中で上から下まで泥まみれになりながら夢中になって楽しんだ。田植えの後には同町産のオトメメロンを頬張り、「メロン大好き。もう一つ食べていいかな」と両手にメロンを持ち笑顔を見せた。一休みした後、参加者は近くの竹林へタケノコ採りに向かった。

 小川さんと野口さんは「子どもたちに普段はできないことを経験させたい。生産者がどのように米作りをしているかなど、農業の大変さや楽しさ、大切さなども感じてもらいたい」と話す。参加者の母親は「柔道をしている子どもはよく食べるし、食が大事。野口さんは田植えや稲刈りを通して農業や食など、大切なことを教えてくれているのだと思う」と話し、田植えをする子どもたちの姿に目を細めていた。

 子どもたちが手で植えた稲は収穫後、小川さんの代名詞でもある「ハッスル」を商品名にした「ハッスル米」として販売する予定。