屋外クラフトフェア「ポラーノまつり2024」が6月1日・2日、「紫波ビューガーデン」(紫波町)で開催される。(盛岡経済新聞)

 「ポラーノまつり」は2014(平成26)年に始まり、今年で9回目を迎える。会場となる「紫波ビューガーデン」は町内の造園会社「共同園芸」が運営するガーデンショップで、同社がビューガーデンの自然環境や見晴らしの良さを生かすためのアイデアを探す中、「クラフト市の会場に使いたい」という提案を受けたのがきっかけとなったという。

 出店者は手工芸など物作りをなりわいとし、生計を立てているプロのクラフト作家が対象。飲食ブースやステージでの音楽演奏もあり、手作りの品々と共に、豊かな自然と芸術が楽しめるイベントとして開催を続けてきた。出店希望者は年々増加し、事前の選考も難しくなってきているという。来場者も増え、多い時には2日間で7000〜8000人が訪れることもある。

 実行委員長の瀬川正子さんは「ポラーノまつりは景色、音、香り、手触り、で楽しむクラフト市。会場の広さと見晴らしの良さ、景色の良さは他のクラフトフェアにはない魅力だと自慢できる。場所が良いからまた出店したい、来場したいという人も多い」と話す。

 今年は紫波町内をはじめ岩手県内外から集まったクラフト作家による約80ブースのほか、ワークショップ体験の3つのブース、福祉・被災地支援団体による4ブース、飲食販売20ブースが出店。8組がステージでの演奏やパフォーマンスを行う。

 イベントの名前は宮沢賢治の作品「ポラーノの広場」が由来。同作品には市民が集まり祭りを楽しむ伝説の広場が登場し、人々が組合をつくり物作りに取り組む姿や理想の広場を作り上げる様子が描かれていることや、ビューガーデンの場所が宮沢賢治の友人・藤原嘉藤治と縁があることから名付けた。

 瀬川さんは「物作りを仕事とする人と手仕事から生まれた物を愛する人が集まり、『ポラーノの広場』の物語のように理想の広場を作りたい。全国から集まる品々はどれも質が良く、丁寧に作られているので、お気に入りの物を見つけて」と呼びかける。

 開催時間は10時〜16時。入場無料。