「戦時中の大久保商店街で当時小学生だった頃の体験談をお話しします」という講演会が5月11日、市民プラザ大久保(習志野市大久保4)で開催された。(習志野経済新聞)

 習志野で戦時中の大久保商店街テーマの講演会 空襲被害の話も

 主催は「習志野の歴史を語る会」で、5月から同会場で行われている展示企画「あなたの知らないぼくちゃんの世界」の一環。講演した1936(昭和11)年生まれの周郷千代子さんは、1945(昭和20)年ごろは大久保商店街にいた。通学途中に警報が鳴り響き、アメリカ軍のB29が飛来したという。空襲が始まると当時あった吉野米屋の近くのドブに隠れたことなど当時の体験を話すと、参加者は静かに聞き入っていた。

 講演会の後は同展示会に展示されている当時の大久保商店街の地図を見ながら参加者の質問を受けて周郷さんが解説したり、写真撮影に応じたりした。

 講演会について、周郷さんは「もともとは習志野の歴史を語る会のひぐちさんが、展示企画の情報収集で私に昔の話を聞きに来たのがきっかけ。いろいろ話したものの、足りないことやあれは違ったかなと思うことがあったので、手紙をしたためて郵送したところ、読んだひぐちさんがとても感激してくれて、『一度みんなの前で話してください』と声をかけてもらい実現した」と話す。

 「実際に話してみて、私の話しを皆さんが一生懸命、静かに聞いてくれてうれしかった。話ながら当時を思い出し懐かしくもなった。あの頃と違い今の日本には戦争はなくなったが、いろいろな犯罪が起きている。私たちが子どもの頃は戦時中でたくさん我慢してきた。今の若い人にも、もう少し我慢を覚えて現在の日本を生きてほしい」とエールを送る。