世界の奇妙な文化や風俗などを撮影している写真家・佐藤健寿(けんじ)さんの作品展「佐藤健寿展 奇界/世界」が現在、大分市美術館(大分市上野、TEL 097-554-5800)で開かれている。(大分経済新聞)

 参加者の顔まで分かる北朝鮮のマスゲーム写真

 佐藤さんは世界120カ国以上を巡り、「奇妙なもの」を博物学的・美学的視点で撮影している。同展では、大分で新しく撮り下ろした2点を含め過去20年で撮りためた作品約200点を展示している。

 会場は「奇界」「世界」「再生」の3エリアで構成。「奇界」では米国ロズウェル事件の「異星人」、人間標本を集めたロシアの博物館「クンストカメラ」などを展示。北朝鮮のマスゲームを移した写真では小さく写った参加者一人一人の顔が分かる。「再生」の「撮り下ろしOITA」のコーナーには豊後水道の無人島にある水ノ子島の灯台、竹田市の洞窟にある神像など6枚が並ぶ。

 佐藤さんは「大分には過去何回も撮影に来ている。国東半島の修正鬼会や姫島のキツネ踊りなど日本の中で見ても特に変わった文化が残っている。そうした場所で展示会ができるのはうれしい」と話す。

 開館時間は10時〜18時。観覧料は、一般=1,200円、大学生・高校生=900円、中学生以下無料。9月23日まで。7月16日・17日、9月9日・17日は休館。