「渋谷駅の地下に地下巨石がある」――10月28日に放送された「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)で「渋谷駅空間構造評論家」として出演した昭和女子大学環境デザイン学科准教授の田村圭介さんが、こう切り出して「巨石」の正体を明かした。(シブヤ経済新聞)

 【写真】T字型の地中梁であることが分かるクローズアップ

 「巨石」がある場所は、東急電鉄・東京メトロ渋谷駅、田園都市線・半蔵門線のホームがある地下3階と東横線・副都心線のホームがある地下5階に挟まれた地下4階コンコースの天井部分。ガラス張りになっているため歩行者が見上げるとその姿を見ることができるが、その存在に気付く人はほとんどいない。以前はガラス張りの天井内の照明でライトアップしていたが、今は照明が消され、より気付きにくくなっている。

 「巨石」はT字型で、その正体は地中梁(ばり)。田村さんは8月12日、東京カルチャーカルチャー(渋谷区渋谷1)が行ったリモート配信企画「これからの渋谷を語る8〜渋谷駅の昔と今とこれから・東急編」で「駅長への質問」として、初めてその存在に触れた。写真や渋谷駅構内模型を使って、地下2階の改札階に見られ、地下4階コンコースに見られない2本の柱を受け止めている梁ではないかと推察。

 この投げ掛けに、東急電鉄の西川譲渋谷駅統括駅長は「半蔵門線の躯体と思われる。東横線(地下駅)・副都心線は後からできたもので、(このまま下の東横線・副都心線のホーム階に)柱を通すと(電車が)通れなくなるので、ここだけ違う策を取って何とか止めた。当時の担当者によると、『非常に珍しいものなので、皆さんに見ていただこう』という気持ちで、この部分の天井だけ透明にしたようだ」と話した。当初はライトアップしていたが、その後、「そこまで注目されなかった」ため、4年前に照明が落とされた。

 そんな「巨石」のある空間を、田村さんはシンボリックなスポットにできないかと想像を膨らませる。「いつも混むハチ公前広場の人々を分散させるためにも、この巨石下を新たな待ち合わせ場所にできないか。巨石はハチ公のように名所になるポテンシャルを秘めている。巨石下の銘板には名称『名石梁構(めいせきはりこう)』(笑)と表記され、『渋谷駅地下巨石広場(仮)』には渋谷駅構内模型があり、人々が地下で迷っても模型を見れば現在地と行き先が分かり安心できる」