東急池上線荏原中延駅近くのマイクロブルワリー「Ikari Jyouzou(イカリ醸造)」(品川区中延2)が、工房でクラフトビールの小売販売を始めた。経営は目黒タバーン(大田区)。(品川経済新聞)

 【写真】ペールエール「Proper Gold」(左)とIPA「Columbus」

 オーナーのガース・ロバーツさんはイギリス出身で1998(平成10)年、友人たちと目黒通り沿いにイングリッシュパブ「目黒タバーン」を開店。2014(平成26)年には荏原中延でビール工房「MT Craft Brewery」を開き、クラフトビールを目黒タバーンで提供していた。

 ところが今春以降、新型コロナウイルス感染症の影響で同店の売り上げが激減。8月末に閉店し、工房の屋号を「Ikari Jyouzou」に変更。9月4日から工房の入り口でビールのテークアウト販売に踏み切ったという。

 これに伴い、工房の入り口に販売カウンターと立ち飲みスペースを設置した。1グラス=500円。持ち帰りは、1カップ=500円、1,000ミリリットル=1,000円。1,000ミリリットルの持ち帰りは、煮沸した口の広い容器を持参するか、専用容器の購入(300円)が必要。卸売販売にも対応する。

 提供するクラフトビールは全4種。日替わりで2タップを用意する。ラインアップは、さっぱりとしたシトラスの香りとキリッとした飲み口が特徴のIPA「Cascade(カスケード)」、イギリスで好まれる深い味わいを追求したというIPA「Columbus(コロンバス)」、バランスの良さが特徴のペールエール「Proper Gold(プロパーゴールド)」、コリアンダーを使うペールエール「Red Abbot(レッドアボット)」。新しいフレーバーも開発中だという。

 さらに、クラフトドリンクに特化したクラウドファンディングサイト「ふぁんドリ」で、「東京でつくったクラフトビールを味わい、ブリューパブを救おう〜東京ブリューパブ緊急支援企画〜」に参加。支援者へのリターンとして、お礼のメッセージと総量3.2リットル分のビール券、ガースさん作のオリジナルイラスト入りマイボトルを用意する。プロジェクト募集は11月29日まで。

 ガースさんは「『目黒タバーン』閉店のショックからはまだ立ち直っていない。叔父のビール醸造を手伝っていた少年時代から、ホップや麦芽の香りはずっと身近にあるもの。醸造所はどうにか続けていきたい」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は19時30分〜22時。営業時間外でも「醸造中は提供できる場合もある」という。