小学生の親子を対象とした「親子ルアー手作り教室」が5月26日、平塚の「Hiro.Matsushita クラシックルアー博物館」(平塚市明石町)で開催された。館長の松下文洋さんが講師となり、定期的に開いている。(湘南経済新聞)

 博物館内は100年前のアメリカの一般家庭を再現し、貴重なコレクションをたくさん展示している

 当日は小学1年〜5年生の子どもを持つ親子4組が参加。埼玉県と茨城県からの参加者もいた。設計図の作成で始まり、基本となる木製のボディーの表面を紙やすりでこすって滑らかにし、白い水性ペイントを下塗りする工程の後、ボディーに自分の好きな模様を塗った。最後に目玉と釣り針を取り付け、完成させた。

 松下さんは「今回はアメリカで120年前からベーシックのカエル型ルアーを使った。このルアー原型を見て、正面、左右、上下から見た形の絵を描く。ルアーの特徴を捉えたり、自分が気に入った点を見つけたりして、そこをどう生かして模様を塗っていくか、想像していくのが大切」と話す。「長い間、銀行で都市計画に携わっていた経歴があり、そのときに培った製図作業の経験が役立った。物事を始めるときに、進め方の順序や、どこをどんな風にしたいか考えることを今から学ぶと、将来どんな職業に就いても役立つ」とも。

 完成させたルアー作品を一人ずつ発表する時間も取った。「どこにこだわった、どこが難しかったなどを話すことで、思ったことを他人に伝えるプレゼンテーション力とコミュニケーション力も身に付く」と松下さん。参加した子どもたちは「背中の線にこだわった」「作るのは大変だったけど、完成したらうれしかった」など、それぞれが作品へのこだわりを説明した。4組の親子がそろって「楽しかった」と話していた。

 所要時間は休憩を入れた3時間ほどで、そのときの子どもたちの進み具合で調整する。