鳥取県・智頭駅前の智頭町観光協会が現在、「2024智頭町ブラウントラウトダービー」を行っている。(鳥取経済新聞)

 ブラウントラウトはヨーロッパ原産の外来種で20年ほど前から智頭町内の川で見かけられるようになったという。肉食で他の魚などを捕食する特徴があり「ヤマメ」「イワナ」などの在来魚が減少。2015(平成27)年から毎年10月、漁協組合員によって一斉駆除を行っているが追いついていない状況の中、同ダービーを開くようになったという。

 同ダービーは、智頭町内の川で釣り上げたブラウントラウトの数と大きさを競い合うもの。2022年に初開催し、今年で3回目。期間中、エントリーシートに記入の上、釣り上げたブラウントラウトを智頭町観光協会へ持ち込み、採寸・撮影などが行われた時点でエントリーが完了。その後は、同協会のホームページに釣果が公開され、期間終了後の9月ごろに入賞者を発表する予定。

 例年、他県からの参加者も多く、2022年は約20人、2023年は約30人の釣り人がエントリーした。同協会の河村実則専務理事は「釣り上げるのは簡単なものでもない。全く釣れなかったという人や、1尾だけという人もたくさんいるので、実際にブラウントラウトを釣りに来ている人はもっといるのでは」と話す。

 昨年度は、50.5センチ のものを釣り上げた人が大物賞に、105尾釣り上げた人が大漁賞としてそれぞれ1位に入賞。今年は1位賞品に、2025年度遊漁証1人分と智頭町芦津「みたき園」ペア食事券を、2位の賞品に、同遊漁証1人分を用意する。

 サケ科で、食べてもおいしいというブラントラウト。「見た目がグロテスクなので、もともとは誰も食べなかった。町内でやっているイベントなどでブラウントラウトを提供したり、おいしさをPRしたりしていく中で、エントリーする人も持ち帰るようになってきた」と河村さん。「智頭町の自然の中で景観を楽しみながら釣りを楽しみ、釣れた魚も新たな食として持ち帰って、ぜひ食べてもらえれば」と参加を呼びかける。

 受付時間は9時〜18時。ブラントラウトの持ち込み受付時間は10時〜16時。8月31日まで。