男子カナディアンシングルでパリ五輪代表に内定している豊田市出身の羽根田卓也選手の壮行会が5月8日、名鉄豊田ホテル(豊田市喜多町1)で行われた。(豊田経済新聞)

 パリ五輪カヌー代表・羽根田卓也選手 地元・豊田で壮行会

 羽根田選手は、豊田市の杜若高校卒業後、単身でカヌー・スラロームの強豪国=スロバキアへ渡り、2008年の北京大会、2012年のロンドン大会、2016年のリオデジャネイロ大会まで同国を拠点として五輪に出場。自国開催の東京大会に向けては東京のカヌー・スラロームセンターに拠点を移して、日々トレーニングに励んでおり、今回5回目となるパリ五輪代表に内定した。

 壮行会は、地元企業や団体、羽根田選手の出身校の関係者らが発起人に名を連ねる羽根田卓也後援会が開いたもの。太田稔彦豊田市長をはじめ、来賓9人が見守る中、羽根田選手が会場に入場すると来場者から拍手が送られた。

 来賓のあいさつ、豊田市スポーツ協会や後援会からの激励金贈呈に続き、あいさつに立った羽根田選手は、これまでに出場した北京、ロンドン、リオ、東京の4大会を振り返った。

 この中で、リオ大会でカヌー競技の選手としてアジア人初めてメダルを獲得しカヌー競技が多くの人から注目を集めるようになったことや、自国開催となった東京大会を終えて「やり切った」という思いになったと、すぐにパリ五輪出場に踏み切れなかった状況を説明。

 東京大会の報告で支援者の下を訪れた際、多くの人からパリ五輪への挑戦に期待する声をかけてもらったことで出場を決めたと、5回目の五輪出場に挑戦した経緯を話し、パリ大会への決意を語った。

 壮行会後、羽根田選手は「パリ(五輪まで)3カ月を切っていよいよだなと(感じている)。コンディションは上り調子なので7月末のパリ五輪に向けて地元(豊田)の皆さんからもらったエネルギーを蓄えて、現地に乗り込みたい」と意気込みを見せる。