株や投資信託の配当・分配金や売却益等が非課税となり、資産形成の手段としてすっかり定着した感のあるNISA(小額投資非課税制度)が、今年で9年目を迎えました。

利用する投資家も年々増加しており、日本証券業協会が発表したデータによると、昨年2021年9月末時点の一般NISA(762万口座)とつみたてNISA(305万口座)を合わせた総口座数は、1,067万口座にも上っています。

口座数(一般・つみたて合計)を年代別で見ると、20〜30代が最も多く280万口座、次に40代が179万口座、50代が148万口座と続き、若い世代を中心に受け入れられている現状が見て取れます。

また、NISA口座開設者に占める投資未経験者の割合については一般NISAが46.2%、つみたてNISAが86.2%となっており、これから投資をはじめてみたい方々の良いきっかけになっていることがわかります。

そのような中、2024年に制度導入から丸10年の節目を経て、NISAが新しく変わることが発表されました。

特に、一般NISAはより多くの国民に投資による安定的な資産形成を促す観点から、積立投資を行っている場合には別枠の非課税投資を可能とする2階建ての制度に見直されます。

なお、ジュニアNISAについては、新規の口座開設が2023年迄とされ、2024年以降は新規での設定や買付はできず、原則廃止となります。

これまでのNISAと新しいNISAの違い

<2023年までのNISA>

金融庁HPより引用 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html

<2024年からのNISA>

金融庁HPより引用 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html

新しいNISAの特徴と注意点

(1)年間非課税投資枠

1階部分が20万円、2階部分が102万円の2階建てです。長期・積立・分散投資を経験してもらう趣旨から、2階部分を利用するには、1階部分での積立投資を行うことが条件となります。

ただし、過去にNISA口座を有していたなど投資経験を有する方は、1階部分を利用せずに2階部分で上場株式のみを購入することが可能です。

(2)投資対象商品

1階部分は、つみたてNISAと同様に、一定の投資信託が対象です。

2階部分は、株式・投資信託等が対象です。ただし、高レバレッジ投資信託など安定的な資産形成に不向きな一部の商品を除きます。

(3)ロールオーバー

①一般NISAから新しいNISAへのロールオーバー

一般NISAで保有している株式・投資信託等は、非課税期間の終了後、新しいNISAの2階部分へ移管(ロールオーバー)が可能です。

なお、ロールオーバーが可能な金額に上限はありませんが、2階部分の非課税投資枠(102万円)を超過する場合は、1階部分の非課税投資枠(20万円)が使われます。

また、高レバレッジ投資信託など安定的な資産形成に不向きな一部の商品については、ロールオーバーはできません。

②新しいNISAからつみたてNISAへのロールオーバー

新しいNISAの1階部分で購入した投資信託は、非課税期間の終了後、つみたてNISAの非課税投資枠へロールオーバーが可能です。

なお、新しいNISAでの当初の購入価格(簿価)でロールオーバーされます。

今回紹介した新NISA以外にも、2022年から個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入条件が緩和されるなど、人生100年時代を生き抜く努力が個人に求められています。豊かな老後を迎えるためにも、これらの制度を上手く活用してはいかがでしょうか。

【参考URL】
・金融庁HP
・日本証券業協会 NISA口座開設・利用状況調査結果(2021年9月30日現在)について

(提供元:光世証券)