リラックス方法は人によって様々だが、老若男女が心落ち着く場といえば「公園」。遊び場として、心を癒す場として、さらに災害時の避難場所としても公園は有効だ。ただ、一口に公園と言っても、色々なタイプが存在する。東京都内の「駅名になっている公園」について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 時に「コンクリートジャングル」と評されることもありますが、住んでみれば意外と緑が多いのが東京の特徴。23区内には、駅名に「○○公園」と付く駅が全部で9駅あります(代々木公園、石神井公園、芝公園、戸越公園、芦花公園、舎人公園、葛西臨海公園、お台場海浜公園、見沼代親水公園)。まったくもって主観的ではありますが、これを4つのタイプに分けてみます。

【1】全方位対応タイプ

 自然に囲まれて開放感に浸るならこちら。誰もが楽しめる公園を選びました。

【代々木公園(東京メトロ・千代田線)】
 渋谷からも近く、広さや自然の豊富さも申し分なく、まさに東京を代表する公園といって良いのがこちら。ジョギング、ランニング、サイクリング、ヨガ、ストレッチなど、運動をする人、レジャーシートを広げてピクニックをする人、楽器や発声の練習をする人、昼寝、日焼け、読書……思い思いの楽しみ方をしている人がいます。代々木公園駅からは目の前で、明治神宮前駅、もしくはJR原宿駅からもすぐ。都心で自然に触れたいなら、まず考えるべきは代々木公園です。

【芦花公園(京王線)】
 駅名に「公園」が入っているものの、少し特殊なのが芦花公園。地元の人は皆「芦花公園」と呼んでいますが、正確には「蘆花恒春園」と言い、明治〜大正の文豪・徳富蘆花がその名の由来です。園内には広場のほか、フィールドアスレチックや遊具、竹林や花畑、ドッグランなどもあり、楽しみ方は色々。ただし、芦花公園駅から少々歩きます。

【舎人公園(日暮里舎人ライナー)】
 知名度では代々木公園に劣るものの、面積では上回るのが舎人公園。ソリで斜面を滑る「ソリゲレンデ」(無料!)、キャンプ広場、水と戯れられる「じゃぶじゃぶ広場」など、施設の充実度は都内屈指で、1日遊べる公園です。目玉はバーベキュー広場。23区内でバーベキューが出来る公園は数えるほどしかなく、バーベキューコーナーは2017年にリニューアルオープンしたばかりで、清潔感に溢れています。足立区は整備に力を入れており、今後、知名度は上がっていきそう。なお、読み方は「とねりこうえん」です。

【2】散歩に適したタイプ

 ゆっくりと散歩するなら、こちらの公園がオススメ。木々が生い茂っているのは共通点です。

【石神井公園(西武池袋線)】
 都内でも非常に珍しいタイプなのが、練馬区の石神井公園。2つの大きな池があって、その周りを鬱蒼とした木々が囲み、まるで山あいのリゾート地のような雰囲気さえ漂っています。双眼鏡や望遠レンズを付けたカメラを抱え、バードウォッチングに興じる人も多数。池のほとりには昔ながらの休憩所もあり、そこで一服するのは最高です。駅からは10分ほど歩きます。

【芝公園(都営三田線)】
 芝公園駅は東京タワーの最寄り駅。高層ビルの谷間でオアシスとなっているのが芝公園です。見どころは桜やもみじなど、木々の美しさ。子どもがワイワイ楽しむ公園というよりは、大人がゆっくりと自然や静寂を楽しむ公園です。駅を降りればすぐに公園が広がるのも、アダルトには嬉しいかもしれません。

【戸越公園(東急大井町線)】
 こちらは熊本藩主・細川家の屋敷の庭園跡を利用して作られた公園。その由来から想像がつくかと思いますが、ファミリーがレジャーシートを敷いて楽しむような公園ではなく、ふと立ち寄って、ほんのひと時、花鳥風月を愛でながら、ほっと一息をつくような公園です。敷地内には池を中心に渓谷、滝、築山が配置されており、いにしえの大名気分に浸るのも一興。戸越公園駅ないしは下神明駅から徒歩6〜7分です。

【3】海辺系

 こちらはシンプル。海沿いに広がる公園です。他のレジャー施設も充実しており、1日たっぷり遊べます。

【葛西臨海公園(JR京葉線)】
 東京方面から電車でディズニーランドに向かう際、ついつい途中下車したくなってしまうのが葛西臨海公園駅。目の前に広がる海と広大な芝生の広場に加え、水族館、巨大観覧車、鳥類園、バーベキュー広場などもあり、休日には非常に多くの人で賑わいます。ファミリーに良し、デートに良し、海辺でひとり静かに佇むも良し、23区内最強クラスの公園です。

【お台場海浜公園(ゆりかもめ)】
 こちらはフジテレビがあることでおなじみのお台場の海沿いにある公園。23区内では極めて貴重な砂浜が広がります。アクアシティお台場、デックス東京ビーチ、ダイバーシティ東京プラザ、ヴィーナスフォートなどの複合商業施設、東京大江戸温泉物語(スーパー銭湯)、日本科学未来館、船の科学館、大観覧車、フジテレビ(一部見学可能)など、周辺に遊ぶ場所、時間を潰せる場所はいくらでもあり、夜景も最高。デートには最適です。

【4】その他

【見沼代親水公園(舎人ライナー)】
“オチ”のように使うのはいささか恐縮ですが、駅名に「公園」と付きながら、思わず「公園はどこ?」と呟いてしまうのがこちら。駅名の由来となった見沼代親水公園は、「公園」というよりも「遊歩道」といった方が相応しく、下調べをせずにわざわざ訪れると、拍子抜けしてしまうかもしれません。