ラーメン、つけ麺に続く存在として、すでに定着した感のある「汁なし麺」。「まぜそば」や「油そば」という形で、呼び方やスタイルは様々だが、タレと具材と麺を絡めて食べる中華麺が人気となっている。

 そんな「汁なし麺」は、コンビニグルメの世界にも進出中だ。コンビニグルメに詳しいライターの小浦大生氏は、こう話す。

「すでに数年前からコンビニでは、汁なし麺が商品化されていて、特に『汁なし担々麺』は定番になりつつあります。さらに、豚骨魚介系のまぜそばや、醤油系の油そばなど、バリエーションも豊富です。そして、なんといっても、この3月には、まぜそばのジャンルを日本中に広めたと言われるラーメン店『ジャンクガレッジ』とのコラボ商品がローソンで発売されました。これで、いままで以上にコンビニまぜそばの注目度も高まりそうです」

 そこで、マネーポストWEBのコンビニグルメ担当記者Aが、この3月にローソンとファミリーマートで発売された“汁なし麺”を実食し、その魅力に迫った。

インパクト大なジャンクガレッジコラボまぜそば

 ローソンで3月16日に発売されたのが、『ジャンクガレッジ監修 まぜそば』だ。価格は598円(税込み、以下同)。カロリーは913kcalとなっている、また、容器をのぞいた総重量は実測値で497gだった。

 ジャンクガレッジで販売されている「まぜそば」をコンビニのチルド商品として再現したこのまぜそば。濃厚な醤油ダレに、太麺とたっぷりの具材を絡めて食べる。

 具材は、茹でたキャベツ、茹でたもやし、茹でた小松菜、チャーシュー1枚、フライドオニオン、フライドガーリック、ニンニクと背脂を炒めたもの、海老風味のマヨネーズソース、揚げ麺(ベビースター)、卵黄(加工品)。さらに、あらびきコショーの小袋が2つ別添されている。

「見た目からしてかなりのインパクトです。レンジで5分ほど温めて、蓋を開けた途端にブワッとニンニクの強い香りが立ち込めます。これは、好きな人にはたまりませんね」(記者A・以下同)

「まぜそば」なので、全体をよく混ぜてから食べることとなる。

「太麺がずっしり重くて、上手く混ぜられないあたりも、本家のイメージに近いです。タレは少なめなのかなと思いましたが、ちゃんと混ぜれば麺全体に上手く絡み合うくらいの量はあります。マヨネーズソースとニンニクと背脂がタレに混ざって、適度にドロっとするのも、食欲をそそられます。

 食べてみると、まずガツンと味が濃くて、なおかつピリ辛の風味もあって、なかなか奥深い味ですね。タレの濃厚さとマヨネーズのまろやかさが上手くマッチして、どんどん食べ進めてしまいます」

 一方、レンジで調理するということで、具材については気になる部分もあった。

「フライドオニオン、フライドガーリック、揚げ麺については、レンジで5分も温めると、さすがにフニャフニャになってしまいます。本来であれば、サクッとした食感も楽しめたはずなので、そこがちょっと残念。具材については、予め別の器に出しておいて、レンジで温めた後に、再度乗せるといいかもしれません」

 そんな『ジャンクガレッジ監修 まぜそば』だが、ひとつ注意点があるという。

「とにかくニンニクの臭いがスゴイ。もしもオフィスなんかで食べたら、そこから数時間ニンニクの臭いが残ってしまいそうです。周りの迷惑にならないような環境で食べたほうがいいと思います」

シンプルさが魅力のファミリーマートの油そば

 続いて、3月16日発売されたファミリーマートの『油そば』を実食した。価格は498円。カロリーは761kcal。容器をのぞいた総重量を実測したところ、469gだった。具材として、チャーシュー1枚、白ネギ、メンマ、なると、刻み海苔がトッピングされている。

「醤油ダレのシンプルな油そばです。タレは結構“オイリー”な感じです。ごま油が使われていて、その風味が結構強く主張しています」

 麺はこちらも太麺だ。

「もちもちとした食感がとても印象的で、麺もまたおいしい。あと、大きなチャーシューの脂身がしっかり感じられて、こちらも食べごたえがありますね。コンビニの中華麺でこういった脂身しっかりのチャーシューが食べられるのは、単純にうれしいです」

 そのまま食べてもよいが、自分でカスタマイズすると、さらにおいしくなりそうだ。

「お店で食べる油そばというと、テーブルの上にいろいろな調味料があって、それを使ってカスタムするのも楽しみですが、このファミマの油そばはちょっとシンプルな印象。おろしニンニクをマシマシにしたり、酢を入れたり、ラー油を入れたりしたら、また違った味わいも楽しめるんじゃないかなと思いました。具材にしても、刻みタマネギなんかが入っていたら、さらにおいしそう。自分でいろいろと味変を試してみる価値はあると思います」

 コンビニの「まぜそば」や「油そば」の今後について、小浦氏は分析する。

「最近はコンビニでも“ジェネリック二郎系”などと呼ばれる、“二郎インスパイア系”の商品が人気ですが、ローソンの『ジャンクガレッジ監修 まぜそば』などは、コンビニで食べられる“ジェネリック二郎系まぜそば”の最高峰と言えるでしょう。

 ジャンクガレッジの実店舗は埼玉県内にしかないので、行きたくてもなかなか難しいという人にとっては、もってこいだと思います。今後も“ジェネリック二郎系”人気は続くと思うので、また別のお店のコラボ商品なども出てくるでしょう。

 一方ファミリーマートの『油そば』のようなシンプルな油そばの商品については、タレや具材でもっといろいろなバリエーションを展開することも可能。豚骨系や魚介系の商品も出てくるだろうし、トッピングであればパクチー、明太マヨ、辛味噌などもよく合います。そういった形で、季節や流行に合わせて、さまざまな油そばが登場してくるのではないでしょうか」

 コンビニの「汁なし麺」人気は、むしろこれからなのかもしれない。