新型コロナウイルス緊急事態宣言の対象地域を中心に、飲食店の時短営業・酒類の提供取り止めなど、制限のある生活が続いている。政府の要請に従い不要不急の外出を避けて自宅にこもる人がいる一方、長引く自粛生活に我慢の限界を迎えて緩みが出る人もいる。そんな中、楽し気な様子をSNSにアップする友人が気になるという30代女性に、フリーライターの吉田みく氏が話を聞いた。

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 千葉県在住の介護士、福田公子さん(仮名・31歳)は、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、友人たちの行動が気になりすぎて生活に支障が出始めているそうだ。現在は両親と実家で暮らしている。

「私は高齢者施設に勤務していて、私生活では基礎疾患を持つ両親との同居ですので、感染対策には人一倍気を遣っています。不要不急の外出を控えてもう1年以上になりますが、今ではこの生活にも慣れました。でも、学生時代の友人が休日にランチをしているSNSの投稿を見ると、凄くイライラしてしまうんです……」(福田さん、以下同)

 時にはマスクに加えてフェイスシールドを着用するなど、常に感染症対策を心掛けているという福田さん。意識高く新型コロナウイルスと向き合っているからこそ、気が緩んだ生活をしている友人を見ると許せない気持ちになるそうだ。

「私だって外食も楽しみたい。でも今は我慢すべき時だと思います。一度チクリと指摘したことがあるんですが、友人からは『感染対策されているお店に行けば大丈夫だよ』って……。考え方が違うだけであって、決して友人が嫌いというわけではありません。コロナをきっかけに仲間割れしたくないですからね……。そこで、あることを企画したんです」

 福田さんが企画したのはオンライン飲み会。ネットニュースで流行っていることを知り、チャレンジしてみたいと思ったそうだ。これなら友人とも近況報告ができると思ったのだが、誘ってみると、福田さんが思っていたような反応は返ってこなかったという。

「『都合が……』や『通信環境が……』とか言われて、オンライン飲み会は実現しませんでした。コロナ禍でのコミュニケーション方法としては最適だと思ったんですが、“映え”ないんですかね……? それとも私が嫌われているのでしょうか」

 この件を境に、今まで以上に友人の行動が気になるようになり、SNSをチェックしているという福田さん。真面目に自粛生活をしていることが、プライベートな人間関係で亀裂を生んでいるのではと悩んでいた。そんな不安定な状況の福田さんが、心の拠り所としている場所があるという。それは、オンライン占いだった。

「友達にまで自粛警察みたいになってしまう自分が嫌で仕方ありません。色々と不安になって仕方がない時は、いつもお世話になっている占い師さんに占ってもらっています。最初はお試しのつもりでしたが、今ではプチハマり中です。先月は3万円ほど課金してしまい、反省しています」

 未だ予断を許さない状況ではあるが、ワクチン接種の対象者も徐々に広がるなど、新型コロナウイルスと向き合う日々にも変化が出始めている。自粛疲れがあるのかもしれないが、多くの事情を背景に抱えた人たちがいることを忘れてはいけない。