国民生活センターによると、コロナ禍となった昨年、占いに関するトラブルの相談が大きく増加した。「10万円以上支払った」という相談者が6割以上、さらに、「500万円以上」という相談も150件以上あった。相談者の82.2%は女性で、40〜50代の相談者が最も多く、60〜70代の相談者も増加傾向にある。

 そもそも日本は“占い大国”といえる状況だ。占いスクールの講師も務める占い師の愛月日奈子さんが指摘する。

「テレビの情報番組では毎日、運勢のいい星座や血液型ランキングが紹介され、雑誌の巻末にも占いコーナーがあり、占いは日本人の日常に溶け込んでいます。『今日の運勢はどうかな?』と気軽に楽しむ程度ならいいですが、生活を左右するほど、占いにのめり込む人も増えています」

 国民生活センターに寄せられた相談例では、「宝くじ高額当せんに導く」という文句に引かれ、占いサイトに2週間で55万円を支払った50代女性や、「無料鑑定」の広告をきっかけにサイトへ登録し、4か月で300万円課金した50代女性など、高額トラブルが相次ぐ。

 金銭トラブルだけでなく、占いによって家族と険悪になったケースもある。都内に住む明石由利子さん(仮名・38才)は、田舎に住む60代の母親の変貌ぶりを嘆く。

「外出自粛期間中に暇と不安を持て余したのでしょう。母は、テレビで見かけた有名占い師に興味を持ち、本やサイトを見て独学で占いのマネを始めたんです。それ以来、『あんたは5年後に大病を患う』とか『旦那が浮気する星が出ている。それが原因で2〜3年以内に離婚する』など、聞いてもいないことをLINEで送りつけてくるようになりました。ただでさえ大変な時期に、そんな不快な話は聞きたくもないので、母の連絡はブロックしています」

 誰しもが周囲が見えなくなるほどにのめり込む「占い中毒」に陥る可能性があると考えておいたほうがいいのかもしれない。

※女性セブン2021年6月24日号